第289回
広州ホンダが値下げ、デンウェイの投資判断引き上げ
広州ホンダが2月末に値下げを行っています。
「雅閣(アコード)」5タイプを2万元値下しました。
上海GMや長安フォードなども
相次いで値下げしています。
ただし、実際にはこうした値下げは
あまり効果がないようです。
メーカーの希望価格が値下がっているだけで、
実際の小売価格は、
すでに今回メーカーが指定した程度に値下がっており、
メーカーが満を持して発表しても、
市場の末端には大きな影響がない、
というのが実情なようです。
業界関係者は、
「最近では消費者の頭を使うようになってきた」
などと分析する始末です。
以前までは、メーカーによる値下げは
消費者の購買意欲に対して
確かに一定の効果がありましたが、
現在、値下げは業界全体に普遍的な現象になっており、
消費者のある意味「慣れ」が
生まれているのは事実でしょう。
また、いっそうの値下げを待つ風潮も
容易に作り上げてしまっているようです。
以上を見ても、
値下げだけに頼る方法は
すでに通用しなくなっていることがうかがえます。
為替との問題もあって、
部品価格が高騰する中で、
以前までは国際的な感覚から言っても
高いとされてきた中国の自動車価格も、
その底値が見え始めてきたようです。
それに対応するように、
3月24日には駿威汽車(デンウェイモーター、0203)の
投資判断について、
スミス・バーニー証券は
「ホールド」から「買い」に引き上げ、
目標株価も従来の3.25香港ドルから
3.6香港ドルに引き上げました。
スミス・バーニー証券によれば、
同社製品(主力は広州ホンダのアコード)の
製品価格引き下げや
生産効率の低下による利益率の低下が
すでに株価に織り込み済みであるといいます。
要は悪材料はすべてで尽くした、ともいえそうです。
2005年4−6月は業績の伸び悩みが予想されていますが、
7月以降の下期には回復に向かうともみています。
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