| 第214回航空セクター整理、エアチャイナが山東航空に資本参加
 前回までにお話しました香港の航空セクターの各社の関係。
 書いていた私も若干錯綜しましたので、
 皆様にはより分からなくなってしまったかもしれません。
 会社ごとに整理すると、
 比較的はっきりするかもしれませんので、
 改めて整理します。
 中航興業(チャイナナショナルアビ、1110)は、もともとは中国航空集団の傘下にあたります。
 中国国際航空(エアチャイナ、0753)が上場に際して
 再編設立されたことにより、
 中国航空集団が国際航空の53.65%権益を有し、
 国際航空が中航興業の69%権益を
 有するような形となりました。
 この中航興業が、
 香港の有力航空会社である
 ドラゴン航空の43.29%を有しています。
 また、ハンセン指数に組み込まれている太古A(スワイアパシフィック、0019)と
 中信泰富(CITICパシフィック、0267)は
 香港最大手の航空会社である
 国泰航空(キャセイパシフィック、0293)の
 それぞれ46.19%権益と25.70%権益を有しています。
 そのキャセイパシフィックは、国際航空の上場にあわせて、
 国際航空の10%権益を保有しています。
 これとは別に、
 スワイアパシフィックとキャセイパシフィックは
 ドラゴン航空に対して、
 やはりそれぞれ16.30%権益と19.0%権益を有しています。
 ついでに言えば、主に香港の航空市場においては、
 キャセイパシフィックとドラゴン航空は
 資本関係がありながら、
 競合関係にもなっています。
 また、国際航空は、B株を上場する山東航空(200152)と
 その親会社の22.8%と48.0%の権益を譲渡されています。
 この山東航空は2002年こそ極度に業績を悪化させ、
 赤字転落となりましたが、
 新型肺炎SARSの影響がありながらも2003年には復活、
 もともとは、山東省を拠点とし、
 山東省が北京と近いため、
 2008年のオリンピックを前後して、
 業容拡大が期待されていた銘柄ですので、
 今後に注目したいところです。
 イラク情勢の不安定もあり、原油動向は2005年も
 注目ポイントの一つになる可能性が大きく、
 香港の航空セクターに対する影響は、
 相場を見極めるのに
 大きなファクターになる可能性があります。
 国際航空の上場を通じて、
 今回、香港の航空セクターの相関図をまとめてみました。
 相場を見極める上で、参考になれば幸いです。
 
           
            | - 香港の航空セクターの相関図 - |  
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