| 第207回A株株価とにらめっこ、中興通訊H株の行方は?
 H株を発行して香港に上場した中興通訊(ZTE、0763)は、
 1997年11月18日に
 A株を深セン証券取引所に上場させています。
 98年9月に1.3分割、2000年6月に1.2分割、
 03年5月にも1.2分割を行なっておりますが、
 上場来最高値は99年6月30日の57.12元、
 上場来最安値は03年1月2日の12.68元となっています。
 分割などを経てははいいますが、総じて、
 年を追うごとに株価を下げてきている感があります。
 各年の最高値をみてみると、
 それがよりはっきりします。
 99年 57.12元(06月30日)00年 43.30元(11月14日)
 01年 41.10元(04月20日)
 02年 27.45元(03月08日)
 03年 22.46元(04年16月)
 上場来からの株価の推移を見てみると、99年の5月ごろに急激に上がっていることがわかります。
 中興通訊の業容が急拡大したほか、
 ITや移動体通信に対する期待から、
 若干バブル的に値が跳ね上がったといえます。
 その後、上下の値動きは当然ありますが、やはり、総じて右肩下がりの傾向があります。
 2002年の後半から
 2003年1月にかけての下げがきつくなっていますが、
 これは、以前にご紹介した
 業績の伸び悩みとも関係しているようです。
 A株と同時に上場しているH株は、株価として、総じて、A株>H株の関係になり、
 今までのそのほかの銘柄の株価をみると、
 H株株価がA株株価を上回ることが
 全くないわけではないですが、
 非常にごくまれで、
 一旦、A株<H株という関係に転じると、
 テクニカル的な要素が働いて、
 H株株価が反動するという特徴があるようです。
 これには複雑な事情もあるのですが、A株と同時に上場しているH株の場合、
 当面の上値はA株の株価、
 と考えれば、当たらずとも遠からずといえます。
 そうした意味で、AH株価格差は
 有効な指標ともなってきます。
 中興通訊の場合、第3世代(3G)携帯電話や海外展開など、
 今後も有望視できる材料はそろっており、
 A株株価を見ても、99年をピークに下げて、
 現在までに若干上がりかけてはいますが、
 底を脱したところですので、
 十分にチャンスが狙える位置にあるといえます。
 しかし、A株相場の低迷が
 今後も相当時間続く可能性が高いことは、
 若干の懸念材料となりそうです。
 
           
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