第208回
エアチャイナ上場、SARSでも黒字死守の航空会社
中国国際航空(エアチャイナ、0753)が
12月15日、上場します。
11月には中国網通(チャイナネットコム、0906)が
IPO(新規株式公開)を、
中興通訊(ZTE、0763)が
H株新規発行をしましたが、
2004年末にかけて、大型上場が相次ぎます。
昨年03年と似た状況ですが、
現在のところ、相場自体は
03年のような急騰を見せる気配はありません。
それでもIPOが相次いでいるのは、
相場がそれだけ好転しているからでしょう。
H株指数で見てみると、
04年5月には一時3500ポイントを割るほど落ち込みました。
04年初には5500ポイントをうかがうほどに上がりましたので、
下げ幅は非常に大きかったことがわかります。
現在までに、4800−4900ポイントで推移(12月7日時点)、
現地の見方では、H株指数が04年内に
5000ポイントをクリアするのは
間違いないというのが主流です
(12月、すでに高値では5000ポイントをクリアしています)。
国際航空の上場は、いろいろな意味で、
航空銘柄というものを考えさせられます。
まずは、国際航空そのものの状況を見てみましょう。
中国には全土を網羅する
国有の大型航空会社が3社あります。
東方航空(0670)、南方航空(1055)、
そしてこの国際航空です。
国際航空の上場で、
メジャー3社がいずれもH株として、
香港市場にそろって登場することになります。
航空会社にはいろいろな指標があり、
その指標によって、若干違うのですが、
国際航空がこのメジャー3社で、
規模としても最も大きく、
中国最大級の航空会社とされています。
日本のJALに相当すると考えれば
間違いないでしょう。
特筆すべきは、2003年、
中国では新型肺炎SARSがまん延し、
航空会社が軒並み業績を落とし、
例えば、東方航空は9.49億元の赤字
(2002年は0.86億元、01年は5.41億元の黒字)、
南方航空は3.58億元の赤字
(2002年は5.75億元の黒字)をそれぞれ計上しましたが、
先日発表された、国際航空の目論見書によれば、
大幅な減益とはなりましたが、
2003年も1.59億元の黒字を計上しています。
|