第202回
広州でホンダ VS トヨタ 駿威汽車への影響は?
駿威汽車(デンウェイモーター、0203)に関連して、
広州市におけるトヨタの動きが活発化しています。
駿威汽車の孫会社で、主要収益源となっているのは、
当然ながら広州ホンダ。
つまり、トヨタの広州大挙進出は、
トヨタ対ホンダの構図にもつながります。
その競争は、駿威汽車にも影響してくることは
十分に予想できることです。
ちなみに、日産も広州進出に力を入れています。
ホンダとトヨタが広州汽車と提携、
合弁しているのに対して、
日産は東風汽車です。
ホンダは、その東風汽車とも関係を持っているので、
若干複雑ですが、
日本の主要メーカーが広州に大集合、
広州ばかりでなく、中国全土における
日本勢メーカー盛り返しの大事な初戦として、
注目されます。
11月23日から29日まで、
広州でモーターショーが開催されました。
このモーターショーが
トヨタによる直接的な広州進出のきっかけになる
というのが業界の見方です。
いわば、広州っ子に対する
トヨタのお披露目といえるでしょう。
実は、中国全土に普遍的にいえることですが、
トヨタの印象は、一般の中国の方にとって、
必ずしもいいものではありません。
「中国人を侮辱するような広告」騒動は
記憶に新しいのですが、
トヨタが世界的に高い評価を
受けていうことを知っている上で、
どうしてもなじめない、という複雑な感情が、
一般の中国の方にはあるようです。
これは、広州ホンダが、
中国の乗用車市場で、
日本メーカーとしては珍しく健闘し、
確実に、中国の方々のハートを
つかみ始めているのとは対照的です。
それだけ、トヨタの今後の挽回にも力が入りますので、
今回の広州モーターショーは、ある意味、
トヨタにとっては正念場ともいえました。
販売台数や人気調査などの結果を見る限り、
中国市場においては、トヨタよりもホンダが優位
という見方は当面動きそうもありません。
ただし、ホンダ、さらには広州ホンダにとっては
当然油断はできません。
この日系メーカーによる競争が、
駿威汽車に、あるいは中国の自動車業界に、
どのように影響を与えることになるのか、
やはり注目したいところです。
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