| 第194回H株ランク2:総じて低評価の鉄鋼、低PERは?
 H株のA評価とB評価、合計19銘柄に対して、PERでスクリーニングをかけ、
 低い順でトップ5は以下の通りになります。
 1.重慶鋼鉄(ジュウケイアイロン、1053) 6.73倍2.馬鞍山鋼鉄(マーアンシャンアイロン、0323) 7.66倍
 3.浙江ガラス(セッコウガラス、0739) 8.59倍
 4.北京燕化石油(シノペックペキンユンハ、0325) 8.65倍
 5.鞍鋼新軋鋼(アンガンニュースチール、0347) 12.15倍
 高配当利回り同様、やはり鉄鋼3銘柄がランクインしています。
 この要因については、前回までに指摘したものと同じ内容です。
 現状までに利益は出ているのですが、
 株価がまだまだ評価されきれていないというのが現状です。
 ただし、前回も指摘したように、
 ここ最近、一部の鉄鋼銘柄で、
 成長鈍化の兆しが顕著になってきています。
 例えば、馬鞍山鋼鉄は2004年10月20日にA株銘柄として、
 中国会計基準で1−9月
 及び第3四半期(7−9月)決算を発表しましたが、
 7−9月の売上高こそ前年同期比58%の増収となりましたが、
 同期間の純利益では22%の減益となりました。
 粗利益率は前年同期は23.80%でしたが、
 04年7−9月では16.60%に減少しています。
 これは原材料や燃料価格の上昇によるものと発表しています。
 一部では、政府によるマクロ調整の引き締めが
 原因ではないかとも指摘されていますが、
 同社では、むしろ
 「マクロ調整が中国国内の鋼材市場の相対的な安定をもたらした」
 と評価しています。
 事実、生産方面では、
 商材生産量が軒並み30%を超えるほどの成長を遂げており、
 かつ在庫はなく、販売も好調です。
 コスト増による利益圧縮が要因で、
 これは、会社内部の努力に関わってくる問題だといえます。
 (今回使用した指標の株価は
 2004年6月末時点のものを採用しております)
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