| 第161回中国本土の証券口座激増、9月半ばの大相場見据えて
 9月半ば、中国本土の証券取引口座数が激増しました。9月14日からの6営業日で、
 累計で新規に9万3656口座増え、
 この1週間前の新規口座増加数と比べて100%増、
 8月の1カ月の新規増加数とほぼ同じ水準
 というほどの急増です。
 9月6日、新規口座増加数はわずかに6932口座でした。それが、9月14日には1万3426口座となり、
 9月6日と比べて倍増。
 9月16日の新規口座増加数は実に2万913口座となり、
 今年2月以来の高水準となりました。
 この口座数の急増は9月13日から始まったようです。当日の新規増加数は1万46口座。
 前日の営業日と比べて30%増となっています。
 この前の週の1日の口座の伸び幅が
 10%以内であったことを比べると、
 はるかに高い水準。
 9月14日、中国本土市場では大相場となっています。前回にお話したように、この週から20日にかけて、
 売買代金が大幅に膨らんでいます。
 9月13日の新規口座の増加が、ある程度、
 翌14日及びそれ以降の相場をにらんで、
 準備されたものであることが分かります。
 その後、中国本土市場では続伸、
 それに合わせるように口座数も増加しました。
 9月13日には、これも以前お話したように、中国の8月のCPI(消費者物価指数)が発表され、
 市場予測を大幅に上回る
 前年比5.3%上昇となったことから、
 インフレ圧力が強まり、
 金利引き上げ懸念が市場に広がったこともあり、
 「ブラックマンデー」となっていました。
 13日の暴落を受けて、CPIが逆に高すぎたこともあり、政府による市場救済策は必至、という判断が、
 13日の口座数増加を支えたといえます。
 事実、13日の国務院常務会議で、温家宝首相が
 市場救済策を強調するような発言を行ったのも、
 やはり、以前に紹介しました。
 CPIの高すぎる数字を受けて、
 この日に、あえて救済策に言及したのかもしれません。
 中国本土市場が長い間の低迷を脱して、ようやく動き始める兆しがみえ始めてきました。
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