| 第129回ゲイツ氏に複雑な感情を抱く中国人を読み解く
 北人印刷(ベイレンプリンティング、0187、600860)は、通常、可もなく不可もない銘柄として
 とらえられますが、
 じっくり見てみますと、
 可能性を秘めた銘柄だったともいえます。
 世界のマイクロソフト、ビル・ゲイツ氏が設立した
 ビル&メリンダ・ゲイツ基金が発掘して、
 知名度を向上させました。
 株投資の場合、知名度が上がった時点で、
 すでにその銘柄の買い時は終わっているので、
 ゲイツ基金に習って、
 じっくりほかの有望銘柄を発掘したいものです。
 ゲイツ氏に対して、中国の方は一般的に複雑な感情を抱いています。
 一方で、Windowsによる独占及び
 それに対する敵愾心といえます。
 中国でもWindowsのシェアは95%程度といわれています。
 中国では国産志向が非常に根強いものがありますが、
 OS(基本ソフト)が米国企業によって
 独占されているという事実は、
 Windowsがすでに定着、使いこなしているとはいえ、
 自尊心の強い中国の方々にとって、
 心のどこかに耐えられないものを抱えているともいえます。
 事実、中国では、脱Windowsを急激に推し進めようとする一派が、
 政府にも民間にも多数います。
 現在までに、日本でも脱Windowsの動きはありますが、
 中国の場合、戦略的な意義はもちろん、
 むしろ国産擁護的な、「愛国心」的な感情を伴った、
 反Windowsの動きが活発です。
 そうした意味で、
 Windowsやマイクロソフト、ゲイツ氏に対する
 反発心も芽生えてくることになります。
 一方で、世界的な大富豪であるゲイツ氏に対する尊敬や羨望も当然あります。
 中国の方々は、
 米国を追いつけ追い越せという気概が強く、
 米国が目標となっているところもあるので、
 その米国で成功した
 マイクロソフトやゲイツ氏に対しては、
 惜しみなく賞賛する、
 という一面も持っているわけです。
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