第111回
「過ぎたるは及ばざるが如し」P株は見極めが肝要
=========================
P株株主の皆様:
今回のコラムは、
一部でP株のリスクの高さを指摘しております。
ここで、今回の見解はあくまでも
私個人の考え方であることを明記させていただきます。
ご了承くださいませ。
=========================
「国企太老、民企太新」について、
要はいろいろな意味を込めて、
「国有企業は古すぎる」
「民間企業は新しすぎる」ということで、
結局、国有企業と民間企業はどちらがいいのか、
ということになれば、個々はともかく、全体としては、
私はやはり「国有企業である」と言います。
――過ぎたるは及ばざるが如し
今から2500年前の中国ばかりでなく、
世界を代表する大思想家である
孔子の言行録をまとめた『論語』の
あまりにも有名な一節です。
「何事もほどほど」という、
とらえかたによっては消極さを示す言葉として、
時にはあまりいい意味で使われない場合もあり、
儒学の側面の一つを示しているともいえますが、
やはり先人の知恵として、
肝に銘じとかなければならない
格言の一つだと思います。
現在の中国の民間企業は多かれ少なかれ、
いい意味でも悪い意味でも、
やはり「度を越えている」といわざるを得ません。
「過ぎたる」もの、です。
また、現在の中国の国有企業は、
やはり同じように
「もの足りない」のは事実です。
「及ばざる」もの、です。
「度を越えている」のも、
「もの足りない」のも、
どちらも問題ですが、
「そもそもが外国である中国の株取引である以上、
リスクはどうしてもついて回るものであるから、
慎重に慎重を重ねなければならない」ので、
「度を越えている」ものよりは、
「もの足りない」ぐらいがちょうどよい、
と思うのは、
私もやはり積極さがない証かとも思わないわけではないですが、
知れば知るほど不透明になるのが
未知の国・中国というものだと割り切っています。
「国企太老、民企太新」という言葉にも、
そもそも「国有企業の改革はまだまだこれから」だが、
「民間企業の成熟もまだまだこれから」であって、
むしろ後者を揶揄するニュアンスが強いと思われます。
それはやはり「過ぎたるは及ばざるが如し」という言葉を
誕生させた国だからそう感じるのかもしれません。
|