| 第109回P株検証:「民企」=P株、「国企」はH株ではない?
 =========================P株株主の皆様:
 今回のコラムは、
 一部でP株のリスクの高さを指摘しております。
 ここで、今回の見解はあくまでも
 私個人の考え方であることを明記させていただきます。
 ご了承くださいませ。
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 P株という言葉が出てきたのは私の記憶が正しければ、
 2001−2002年ぐらいにかけてだったと思います。
 B株が急騰しましたが、その後低迷、
 「やはり国有企業は・・・」
 ということで、中国株では
 民間企業に注目が集まったようです。
 中国でも時々「民企」という言葉が使われます。当然これは「民間企業」という意味です。
 「P株」という言葉、そのものは
 中国や香港では私の知る限り、
 あまり使われていないようで、
 日本生まれの言葉とも考えられます。
 おそらく、「民企」という中国語を
 「H株」風にもじって造語されたのだと思います。
 どうでもいいことなのですが、H株は国有企業に限りません。
 H株の中には民間企業銘柄もあります。
 前回紹介したような
 浙江ガラス(0739)がそれにあたります。
 H株のP株というような
 言い方ができるかもしれません。
 H株はあくまでも「香港」の「H」で、
 大陸の会社が香港に上場した場合の属性です。
 大陸の会社がニューヨークに上場した場合が
 N株と呼ばれる場合があるのと同じことです。
 しかし、H株は中国語で「H股」とも呼ばれますが、
 「国企(股)」とも呼ばれます。
 「股」は日本語の「株」と同じ意味ですが、
 「国企」は当然「国有企業」のことです。
 実際に、浙江ガラスは民間企業なのに
 H株として分類されていますから、
 「国企(股)」=H株はおかしいのですが、
 H株の圧倒的多数が国有企業であることから、
 便宜的に使われていると理解できそうです。
 私は以前から、P株と呼ばれるものはお薦めできない、と考えてきて、
 中国株に関する寄稿や取材に答える際も
 事あるごとにそう指摘してきました。
 それはもちろん、
 遠東生物製薬科技有限公司(0399)の株価暴落以前から、
 1−2年ほど前から一貫してです。
 当然、P株にも有望銘柄はありますが、中国の現在の社会的、経済的な情勢から考えれば、
 やはりまだまだ民間企業銘柄には
 リスクが高いと考えています。
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