| 第85回注目のB株・深セン赤湾港航も招商局集団系列
 ある意味で新生・招商局集団の誕生のきっかけとなった
 蛇口工業区のある蛇口というのは、
 現在は深セン市南山区に組み込まれています。
 その南山区を代表する湾口として
 赤湾港というものがあります。
 経済特区・深センの発展を考える上で、
 物流に着目されたのは当然で、
 蛇口工業区プロジェクトが始まるのと前後して、
 海運の要としての赤湾港が
 脚光を浴びることになりました。
 蛇口工業区の開発プロジェクトが始まってから3年後にあたる1982年、
 国務院は交通部が提出していた
 赤湾港の拡張プロジェクトを認可しました。
 赤湾港は蛇口工業区から目と鼻の先にあり、
 この赤湾港の拡張プロジェクトが
 招商局集団に振り当てられたのも、
 必然だったかもしれません。
 赤湾港拡張プロジェクトを担うべく、中国南山開発集団股フェン有限公司が設立されました。
 招商局集団は同社の主要発起人として、
 40%の権益を獲得しました。
 (この比率は現在では 若干低下しています)
 この中国南山開発集団股フェン有限公司を筆頭株主として、
 実際に赤湾港で湾口事業を行なうのが
 深セン赤湾港航(チーワンワーフ、200022)です。
 このB株を代表する優良銘柄もたどっていけば招商局集団に行き着きます。
 中国南山開発集団股フェン有限公司を含む、
 赤湾港関連事業は
 招商局集団の五大事業分野のうち、
 蛇口工業区運営と同様、
 不動産及び公共施設事業に組み込まれています。
 深セン赤湾港航は2002年以降、急成長を遂げています。
 WTO(世界貿易機関)加盟などにけん引される形で
 活況の中国の貿易に後押しされているといえます。
 2003年もやはり好調を維持、03年12月期本決算によれば、
 売上高は前年比41.85%増、
 純利益は同71.02%増となっています。
 深センにおける
 貨物取り扱いのシェアは20%に達しています。
 今後もコンテナバースの拡張などを通じて、
 業容の拡大を図る方針です。
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