| 第84回金融分野は招商銀行、平安保険も招商局集団が発起
 招商局集団の統一ブランドとしては「招商」が有名で、
 今の中国において、
 この「招商」で何を思い浮かべるか、といえば、
 間違いなく招商銀行でしょう。
 大都市では、街中でこの招商銀行や
 その看板を見かけるのは
 さほど難しいことではありません。
 当然、この招商銀行も招商局集団の傘下になります。
 招商銀行は中国大手の銀行であり、
 特に有名なのがオンラインバンキングで、
 その方面では中国最大手です。
 前回もお話させていただいたとおり、招商局集団の五大事業分野のうちで、
 小さくない割合を占めているのが金融部門です。
 現在では、招商銀行が筆頭となっていますが、以前にも触れましたように、
 招商局集団は中国で初めて、
 中国人の手による、
 中国資本を駆使した保険業を
 開拓していることからも、
 金融とは切っても切れない関係にあるといえます。
 保険といえば、今年の大型IPO(新規株式公開)として
 注目されている平安保険は、
 実は、この招商局集団が発起人となっています。
 現在でも招商局集団は
 この平安保険に資本参加しています。
 隠れたところに、
 いろいろ触角を伸ばしている招商局集団の
 面目躍如たるものがあります。
 平安保険のIPOについて、 1.今年の前半に比べて相場が理想的ではないこと2.中国人寿の一連の騒動で、保険銘柄に風当たりが強いこと
 などが要因で、まだまだ不透明なところがありますが、
 いずれ機会があれば
 またお話させていただければと考えています。
 招商銀行は、A株のみを発行しています。
 ただ、中国の上場銀行の中では、
 現在までに最大規模を誇ります。
 2002年の同行のIPO時には
 多くの注目を集めたものです。
 筆頭株主の招商局輪船股フェン有限公司は、
 1948年に株式会社化した古い会社です。
 一方で、招商銀行は
 中国で最初に国際会計基準(IAS)を採用した会社でもある
 という革新さを持っています。
 招商局集団の新旧両面を持ち合わせた
 複雑な特徴を体現しているといえます。
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