第38回
B株統合への期待で中国投資家による取引が活性化も
B株の処遇について、
中国証券監督管理委員会(CSRC、証監会)が
何らかの動きを見せることが予想されます。
第一点として、
英フィナンシャル・タイムズが指摘した
B株市場の閉鎖です。
これはありえるでしょうか?
まず、B株は市場規模自体小さいですが、
外国人にも取引を開放しているため、
閉鎖した場合の影響は中国国内にとどまりません。
海外からの評価には人一倍敏感な中国が、
そうした選択肢を選ぶことは
あまり考えられません。
A株とB株を同時に発行している企業であれば、
B株をA株に統合するような形で
株式の処理は可能かもしれません。
B株だけを発行している企業も
自動的にA株に組み込まれるようにすれば
問題はないかもしれません。
やはりB株をただ閉鎖する
という方法は難しいといえます。
可能性が高いのはA株などとの
吸収合併でしょう。
ただ、それにもA株の取引が
外国人にも認められる必要が出てきます。
段階的な試験採用が好きな中国では、
上記のような方法で
B株がA株に吸収合併されたとしても、
「旧B株」などの名称を使って、
当初、通常A株の取引は外国人に認めず、
「旧B株」のA株取引だけを開放するなどの方法を
講じるかもしれません。
どちらにしても、
B株統合の動きが再燃してきています。
中国のメディアでは、
A株との統合を前提に、
A株とB株の株価格差だけをみて、
B株の投資チャンスが広がると分析しています。
現在では、中国の投資家は
B株も取引できるようになっていますので、
こうしたメディアの報道は、
優良銘柄やA株同時発行銘柄を中心にして
株価を値上がりさせることになるかもしれません。
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