第39回
A株との価格差はもはや「期待」ではなく「目安」
統合による株価格差期待で
B株が中国の投資家に
さらによく取引されるようになってしまえば、
結局、株価格差のメリットは消滅していきます。
日本でも、
2001年にB株が
ほぼ初めてブームとなった時、
よく言われたのが
統合による株価格差期待でした。
ただし、これは冷静に考えれば、
おかしな話です。
注目されれば注目されるほど
再評価は進むものです。
そうなれば理論的には株価格差も自然と消滅していく、
ということになります。
最近ではA株とH株の格差が
取り沙汰されるようになってきていますが、
これも同じことがいえます。
事実、H株の再評価が急速に進む中で、
A株とH株の株価格差は解消されつつあります。
昨年は、青島ビール(0168)の
A株株価とH株株価が逆転する現象もみられましたし、
H株の再評価を止める材料もない今、
この傾向は今後より顕著になっていくはずです。
B株にしてもH株にしても
株価格差は期待ではなく、
あくまでも目安と考えた方が無難です。
総じて、中国株は今後ますます評価が高まるはずで、
そうなれば、中国国内の評価と
海外の評価でバランスが取られるようになります。
相対的にですが、
A株株価がB株やH株に
接近していく可能性のほうが大きいといえます。
その結果、
A株=B株、
A株=H株が
今後の趨勢となるといえます。
だからといって、
B株やH株の買い時が過ぎた
というわけではありません。
特にB株は、統合に真実味を帯びてきていますので、
「基本的には」保有し続けた方が
メリットが大きいといえます。
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