第37回
当局がB株の処遇について何も考えていないのは不自然
前回に引き続き、
英フィナンシャル・タイムズの報道を発端とした
B株をめぐる騒動について。
以前から私もB株はその存在意義を失いつつあり、
どこかに吸収合併されるのは、
ある意味で時間の問題であると考えてきました。
また普通に考えれば、
A株に統合される可能性が高いが、
いろいろな条件から考えると
H株との統合もありえるのではないか、
と指摘してきました。
ただ、B株のH株との統合は、
いろいろな難しい側面を抱えており、
言葉にするほど簡単なものではなく、
あくまでも可能性の一つとして、
私も考えていましたが、
英フィナンシャル・タイムズの報道では、
その可能性に援護射撃を
与えるものとなったといえます。
ただし、英フィナンシャル・タイムズの
報道自体が「怪しい」、
ということは明記しておきます。
この英フィナンシャル・タイムズの報道に対する
中国証券監督管理委員会
(CSRC、証監会)のリアクションも、
多くの説明をせずに
端的に否定するにとどまりました。
これは何を示しているのかといえば、
「痛いところを突かれた」
ということではないでしょうか?
非政府系のメディアでも、
言外にほのめかしていますが、
現状において、
CSRCがB株の処遇について
何も考えていない、
というのが不自然です。
もしかすると、
今後早い段階でB株に対する
大きな政策的な動きが
あるかもしれません。
ともかく、CSRCがさらに強く、
系統立てて説明しなかったことが、
英フィナンシャル・タイムズの報道をめぐる憶測に
波紋を投げかける結果になっています。
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