第28回
B株の香港再上場への動きが加速
深セン市場に「創業板」を
設立したとしても、
すぐ隣の香港にGEMがある限り、
深セン「創業板」が独立して
成功することは難しいといえます。
2000年のGEM設立当初、
様々な難題を抱えて、
一時はGEM廃止まで噂されましたが、
現在までに、GEMもおおむね順調に稼動しており、
特に、中国本土の新興企業の株式公開が続いています。
中国の新興企業にとっては
格好の資金調達や経営戦略の場となってきており、
GEMもそうした位置付けや色合いを強めています。
深センでの「創業板」設立は、
かなり以前から模索されてきました。
当初はナスダックの暴落(ITバブルの崩壊)で
難しいとされ、
今ではGEMの復活が、
深セン「創業板」の障害となって
立ちふさがっています。
そこで飛び出したのが、
深セン証券取引所と香港証券取引所の
それぞれの一部の機能の合併案としての
「一板両市」です。
これが実現するかどうかはまだまだ不透明です。
クリアしなければならない問題が
山積みだからです。
ただし、深セン市場の位置付けは
一貫した問題となっていることは間違いなく、
中央政府、深セン当局それぞれの立場で
それをいろいろな角度から
模索していることは事実です。
深センに上場している銘柄が、
より香港との関係を意識する背景には
以上のようなことがあります。
話を戻して、
重慶長安汽車(200625)と
万科企業(200002)の香港再上場。
特に万科企業は2002年3月の時点で、
すでに香港市場への上場計画があることを
発表していました。
そして最近になって、
香港への上場計画が
順調に進展していることを再度発表、
時期としては今年中は無理でも、
来年あたりを想定しているということです。
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