第27回
深セン証券取引所の位置付け、香港市場と合併?
A株とB株を発行する
重慶長安汽車(200625)に続き、
B株の最も有力視される銘柄の一つである
万科企業(200002)も
香港市場への上場を
検討していると発表しました。
先にも触れたとおり、
B株を発行している企業による香港市場上場は
今まで考えられなかったことです。
ここにきて、B株の優良銘柄が相次いで、
香港市場への上場転換を発表していることは
興味深い事実です。
両者とも、深セン市場に上場していることも
無関係ではないかもしれません。
間もなく再開されるとも見られていますが、
深セン市場はここ数年、
IPO(新規株式公開)を凍結してきました。
これは、深セン市場を
どう位置付けるかと関係しています。
「上海市場があり、また一方で、
すぐ近くに、香港市場がある。
では、深セン市場はどうする?」
というところです。
A株をすべて上海市場に統合し、
B株やあるいは
新興企業向け株式市場「創業板」を
深センに統合、設立することを通じて、
それぞれの役割分担をはっきりさせる、
ということも計画されているとされています。
ただし、「創業板」を
深センに設立したとしても、
すぐ近くの香港にも
同じような機能を持つGEMがあります。
ここ最近、深セン証券取引所は
香港証券取引所との協力関係を強めています。
共同の研究会を立ち上げたり、
昨年来、両証券取引所において
「一板両市」ということも
言われ始めています。
「一板両市」は、
深センで香港上場銘柄を、
香港で深セン上場銘柄を
取引できるというものです。
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