| 第4回04年最大の注目点 建設銀行のIPO
 04年、最も注目したいIPO、それは中国建設銀行です。
 中国の金融改革について、おいおい説明できるかと思いますが、
 要は、不良債権をとっとと処理して、
 それと同時に、株式上場を強制的にでも実現して、
 金融機関の再生を図ろうというものです。
 中国本土では保険はまだですが、間もなくといわれており、
 銀行、証券などの金融機関の上場は
 すでに珍しくなくなってきています。
 これを香港やニューヨークなど海外で
 行うというのは大きな試みです。
 民生銀行や国際航空とは違って、建設銀行のIPOは
 まだまだ具体的なことは固まっていません。
 ただし、中国のメガバンクともいえる国有四大銀行の一つ、
 建設銀行が株式を上場することは、
 非常に画期的なことといえます。
 中国の金融改革の一つの結果を出すことにつながるからです。
 その意味でも、03年の保険二社の上場、04年に予定されている民生銀行の上場は、
 そのための試金石ともいえます。
 国有四大銀行は、建設銀行のほかに、中国工商銀行、中国銀行、農業銀行とあります。
 これらが中国の銀行金融資産の7割程度を
 動かしているとされています。
 つまり、この四行は、中国の金融業界に絶大な影響力を持っているといえるのです。
 中国株にお詳しい方は、「中国銀行や工商銀行はすでに香港に上場しているのでは?」
 とお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。
 ただ、これらは、国有四大銀行の香港機能が
 株式上場しているというだけです。
 建設銀行のIPOは、
 建設銀行の本体が上場する予定です。
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