あなたの一枚に出会って下さい

第27回
お金が貯まる貯まる!!−「銭杆舞」

前回に引き続き
劉知貴さんについて
もう少し紹介させていただきます。

劉知貴さんのお祖父さんは、
農業をしながら、
京劇のような劇をする人の顔に
化粧をする仕事もしていたらしく、
お父さんも「切字」(切絵の字バージョン)を切る
名人だったそうです。
つまり劉家は芸術一家だったのです。

その芸術の血を劉知貴さんも引継ぎ
とにかく昔から画を画く事が大好きで、
今でも農作業をしながら、
時間のあるときは筆をもち
画を画いているそうです。

劉知貴 「銭杆舞」

今回紹介する画も劉知貴さんの書いた
非常に縁起のよい画です

この画は春節の時に
陜西省の一部の地域で踊られている
「銭杆舞」という踊りです。

この踊りの意味は
とにかくお金が儲かるように
財を成す事ができますように、
みんなが幸せになりますようにと
願いながら踊るのだそうです。

この画を見ると
男女大勢の人が「8」の字になって踊っています。
みんなが手に持っている棒のようなものは
竹だそうです。
この竹の中に銅銭を入れて振り、
ジャラジャラと音を鳴らしながら踊るそうです。
一種の楽器ですね。

前回も説明しましたとおり、
中国では8という数字は縁起のいい数字とされます。
また、中央上下部分にある花は牡丹の花ですが、
牡丹は隋唐時代には「富貴花」とも呼ばれ
人々に縁起のいい花として
現在も親しまれています。

おまけに上部にある小さな牡丹を数えると
8つ画かれています。
これだけ縁起のいいものが画かれていると、
この画を手放すのは惜しくなってきます。
この画を部屋に飾り
毎日お金が儲かりますようにと
お祈りしようと思います。


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