第24回
目がある!!−「白菜を食べるウサギ」
李鳳蘭さんの画廊を後にし、
バイタクで戸県農民画展覧館へと向かいました。
展覧館に到着し、心を躍らせながら
門をくぐろうとした時、
「ダメダメ!明日は団体のお客が来るから
その準備のため休館だよ」
と突然、呼び止められました。
休館って・・・
そんなの何処にも書いてないし、
門だって開いてるし、遠い所から来たのに!
と言いたかったのですが、ここは中国です。
言ってもダメなものはダメなので、
あきらめて展覧館の隣にあった
小さな画廊に入り画を見ていました。
そこには、
今まで写真で見た事のある農民画が
沢山並んでありました。
小さな画廊なので、
「本人が画いたのではなく、
誰かがコピーしたものでしょ?」
と嫌味たらしく店の人に聞くと、急に怒ったように、
「俺がそんなことをするか!
今すぐ画家に電話をして呼んでやる!」
と言われました。
そして、お店の人が電話をかけてから待つ事10分、
本当に画家達がやってきたのです。
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玉珍 「白菜を食べるウサギ」
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この画は戸県農民画家、
玉珍さんの「白菜を食べるウサギ」です。
この作品はウサギが白菜を食べているのですが、
なんと白菜に「目」がついています!!
玉珍さんが言うには
この白菜はとっても新鮮だから
虫もいるし目もあるのだそうです。
新鮮なものには目があるそうです。
この玉珍さん
1915年生まれで今年91歳なんです!!
この画は1991年の作品ですが、
このお年でもこんなに奇抜な
すばらしい画を画いて楽しませてくれています。
本当にありがたいことです。
これからも色々な楽しい画を
画き続けていただきたいですね。
この画の中には
ウサギが10匹いると思います。
ひょっとしたらまだ隠れているかも。
探して見てください。
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玉珍さん
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