あなたの一枚に出会って下さい

第4回
新郎新婦

中国の農民達は普段
それは貧しい生活をしている人もいます。
その貧しさの中で、片手に鍬を持ち
もう一方に筆を持ち
自分の今までの体験や行事、
例えば結婚式、お祭り、お正月、農作物の収穫、
さらには家畜や食べ物、
とにかく農民達の身の回りに起こる事や
身近なものを題材にした農民画が多いのです。

先ほども申し上げたように、
農民画家のなかには
生活が大変苦しい人もいるのです。
しかし、画の中ではそんな農民達の苦しさは
微塵も感じとることが出来ません。
どの画もすごく暖かく
心を癒してくれる画ばかりです。
それは画家その人が
とても暖かい心の持ち主だからだと思うんです。

実際に会った画家たちも本当にやさしくて
いい笑顔で迎えてくれました。
初めて会ったというのに
家まで招待してくれて、
家族みんなで楽しくお話させていただきました。

今日中国では抗日運動が
盛んであるとか言われていますが、
そんな事も関係なく
日本人である私を暖かく受け入れてくれるのです。
本当の平和というものが、
その農民画家の家族や
その農民画から感じる事ができました。

張風英 「新郎新婦」

今日紹介する画は金山農民画家の
張風英さんの「新郎新婦」です。

新郎の家に新婦さんが来て
皆でお祝いしています。
新郎の前にいるのが新郎のお母さんで、
よその子を見て
早く自分にも孫がほしいと思っているところです。
新郎新婦はベッドの上に座っているのですが、
そのベッドもその隣に積み重ねている嫁入り道具も
色鮮やかに画かれています。
なんともおめでたい一枚です。


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