医師・豊岡憲治さんの嘘のようなホントウの話

第727回
軸索損傷

胃子「軸索損傷というのは、
交通事故で頭を打った時に脳の中の神経線維などの損傷があり、
そのため障害が残るという人のことのようですが、
これはそんなに多いものなのですか?」

木先生「交通事故で頭を打って性格が変わったとか、
行動に変化を来したとか言うのは、
脳の皮質の神経細胞にダメージを受けて障害を起こすよりも
見逃されることがあるのです。
そしてこれはなかなか今の医学では治療法がないので、
そのままリハビリをしても効果があがらないことがあるのです。
しかし、交通事故ばかりでなく、
生まれてから今まで過ごしてきた人生のなかで、
頭を打つようなことがあったら、
ひょっとしてこの軸索損傷が残っているのではないかと
考えてみることは大切です。
というのは、多くの人を見ていると、
赤ちゃんの時にちょっとしたはずみで手から滑って落とされたとか、
逆さにして赤ちゃんが喜ぶからと
それを頻回に行うというのも危険なのです。
その他にちょっとしたことで頭をぶつけてしまったとか、
あるいはブランコから落ちたとか、塀から落ちたとか、
自転車で衝突して気を失ったとか、立ち木にぶつかっていたとか、
さまざまなことが起こり得るのですが、
そういうことがあったという人は要注意なのです。
殴られて気を失ったとか、スポーツで脳震盪などを起こしたとか、
こういうのも軽い軸索損傷を起している可能性があるのです。
それがもとで精神的な疾患になっている人もいるのです。
そういうことが引き金になるのです。
それに細菌やウイルスが加わると
容易に精神的な病気になる可能性があるのです。」

胃子「今まで、そういう性格だとか、そういう個性があるとか、
または病気だからと言っている人の中にも
軸索損傷を抱えている人がいるのですね。
それだったら、
その軸索損傷を治療すれば良くなっていくわけですね。」

木先生「そうなのです。
治療することで性格が一変することもあるのです。
あいつは言っても始まらないというような偏った性格が
実は子供の時に、
あるいは赤ちゃんの時に脳を打撲したために軸索損傷が残っていて、
そういう性格になっている人もいるのです。」


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2008年9月24日(水)

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