医師・豊岡憲治さんの嘘のようなホントウの話

第496回
脳の働きが悪くなっているのに気付かないのです

あるフランス料理のシェフの書いた本を何冊か読みました。
本の内容は読んでいておもしろく、ためになりました。
一朝一夕で名の通った料理人になるのではなく、
様々な苦労を重ねて修業をして
一人前になっていくその姿には心打たれました。
そして、若い頃から現在までの写真が載っていたので、
脳の働きを調べてみました。

最初の頃の脳の血糖値は170万mgに反応し、
なるほどこれではおいしい料理ができる
という脳をしていました。
フランスでも通用してきたはずです。
それが歳とともに
脳の血糖値が下がっているのに気付かないのです。

二冊目の本を読んでいて、この本も読みごたえがありました。
そしてそこにも写真がのっていましたので、
脳の血糖値を調べてみると、100万mgになっているのです。
これでも超一流と言われている料理人の人と同等です。
この頃もきっと美味しかったでしょう。

そして、三冊目の本も読みごたえがあり、
色々参考になる記事がありました。
若い時からの修業のことなどを読んでいると、
私に比べてものすごく濃密な時間を過ごしていると思いました。
この本の中にも写真が載っていました。
その時の脳の血糖値が40万mg、
これでは一度来てしばらく来ない人がでると思います。
あの頃はもっと美味しかったなあ〜
という回顧をしているお客さんもいるはずです。
そして現在は10万mg。

本人やまわりの人は歳だから、
年相応なのだと思っているかもしれませんが、
そうではないのです。
脳だってメンテナンスが必要なのです。
身体は毎年人間ドックに入り、
不調の所をチェックして注意しているはずですし、
または治療もしているでしょう。
脳も脳ドックでチェックしているかもしれません。
しかし、脳ドックとはあくまで検査であって
治療ではないのです。
しかもその衰えをチェックすることはなかなかむずかしいし、
今の検査では大ざっぱすぎる所もあります。

特に味覚が特別すぐれている人の衰えを
チェックすることなどできるわけないのです。
それは食べた人が、
その味に満足を覚えるかどうかにかかっているのです。
もともといい人がその働きが悪くなっているのを治すのは
そう難しい事ではないのです。

そして、フランス料理だからって、
一度食べるともういいやということを言わせないような
料理の仕方があるはずです。
フランス料理だが毎日でも食べたい美味しい料理なんだよな!
と言わせる料理があるはずです。
フランス料理に刺し身を出したらおかしいと考えない事です。
すっきりさっぱりしたフランス料理だってあるはずです。
その為には脳をクリーニングするような治療をすることです。
昔みたいになるとは言いませんが、昔に近い脳になるのです。
脳の中の垣根を取り払って、なんて広いんだろう!脳は!
というぐらいになると自由な発想ができるのです。
もう一度人をうならせる料理をだしましょう〜よ。


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2007年4月6日(金)

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