医師・豊岡憲治さんの嘘のようなホントウの話

第465回
ここまで来るのに9年かかりました・・

今は普通に仕事をしていて、
特別変ったこともなく体調もいい状態で暮らしている。
そして眠れないということもなく、
動悸をするということもなく、
幻覚や幻聴のようなこともないし、
不安になることもないし、イライラする事もない。
結婚していて子供もいる。
その姿を見ていると、
ずっとそのような普通の状態だったと思われてくるし、
昔の状態を忘れてしまいかねないのです。

ところが、最初に来た時の
本人の文字から情報を取り出して調べてみると、
なるほど、こんなにも脳に異常があったのか
というのが分かるのです。
統合失調症の状態だけでなく、鬱病と合併していて、
その他に小脳の働きも正常でなく、
脳に細菌やウィルスの反応があり、
出産時の脳出血や脳挫傷、
生まれてすぐに泣かないような状態の反応もあるのです。
その他に大脳皮質や視床などにも異常があり、
この人の訴えている状態を良く説明している
脳の状態なのでした。

脳のミトコンドリアの働きも良くないし、
どこがいいのかというぐらい、
正常と言われる所がないような状態なのでした。
そして漢方薬を投与し始めてから、
次第に次第に脳の状態は良くなっていったのですが、
本人の治療中断もあり、
半年治療して半年中断というようなことが
繰り返されていました。
中断するというのは、
季節により、暖かくなると体調が良くなるため、
その期間は中断するということがあったのです。
逆に言うと寒くなると体調が悪くなり
症状がでる状態があるのです。

脳にダメージを与えない食べ物は
バナナと玉子と魚とかぼちゃとさつまいも、
ゴマとその他にもありましたが、
数が非常に限られていたのです。
主食となるご飯やパン、そば、それに大豆製品など
日常ごく普通に食べるようなものが
脳にダメージを与え沢山のものが脳に良くなかったのです。

細菌やウィルスを治療し、脳の温度の異常を治療し、
発ガン性のウィルスなども治療し、
その時点で脳の働きを異常にするような事が考えられると、
それを片っ端から漢方薬で治療して行きました。
振り返ってみると、あれだけ異常だった脳の状態が
ほとんど異常の反応がなくなっていたのです。
それに食べ物が脳にダメージを与えるものも
ほとんど無くなっていました。

9年前というと、やはり試行錯誤していることが多く、
ここを治療していけばいいというポイントが
よくわからなかったのです。
数多くの人を治療していくことで、
そのポイントが次第にわかってきて、
9年もかかるということはなくなってきましたが、
それでも未知なることが多い脳です。
まだまだ治療してみないとわからない、
治るかどうか治療してみないとわからないことが多いのです。
ちょっとしたきっかけや、ちょっとした事がヒントになって
新しい方法が見つかる事もあります。
風呂やトイレに入っている時に
新しいアイデアがわくことが多いのですが、
身体をだら〜んとさせている時にも
いいアイデアが沸くこともあります。


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2007年1月24日(水)

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