第434回
脳内温度が24度
読書というのは、
自分の知らない世界を教えてくれるものですが、
それをあまりしない人がいました。
なんで本を読まないの?
なんでも聞こうとしないで、
まず、それに関係した事の本を読んで、それから聞いた方が
ポイントを押さえて聞けていいんじゃないかなと思う。
そういうことの会話から、
この人はもともと読書が大好きであったのですが、
ある時から読書をしなくなった、と。
それは父親のちょっとした言葉からでした。
学校の勉強をしないで読書ばかりしていたので、
父親が勉強させようとして、
適当に勉強しないと本を燃やしてしまうと言ったそうです。
学校に行っている間に本を燃やされたらどうしようと、
いつも学校からいそいで帰って来ては
燃やされていなかったと安心していたそうです。
そういうことが繰り返されているうちに
次第に読書することがいやになり、
そういう習慣もなくなったといいました。
子供の頃の確執が脳に残っているはずだと考えました。
時間が止まるように脳の働きが極端に低下している部分が
どこかにあるはずと考えました。
脳というのは、温度が37度に反応している時が
一番活動している時です。
それが脳全体であれば最高です。
そういう人もいますが、そうでない人がむしろ多いのです。
でも、脳がフリーズ
(活動が極端に低下していて、しかもそこは病気ではない所)
しているのは何度に反応するのかな、
と大ざっぱに脳全体を調べると、
24度になっている所があるのです。
その人の脳をくまなく調べました。
大脳皮質かなと調べましたが大脳皮質の温度はみな37度です。
視床のどこかにあるかもしれないと視床も調べましたが、
そこにものないのです。
視床下部にもないし、どこだろう?
小脳を調べてみると、あったのです。
24度に反応する部位が。
一つは小脳の上面で左側の皮質の所、
オーリングテストでは室頂核に対応する部位、
もう一つは小脳の下面で、
右側の皮質の所で歯状核に対応する所でした。
この2ヶ所が24度に反応するのです。
室頂核に対応する部位は食物の情報がある所です。
この食べ物はこういうもので、こういう性質があるから、
身体に入ってきたらこういうふうに対処すると無害になる
という情報が遺伝的に蓄積されている部位のようです。
もう一つの部位は細菌やウイルスの情報が
遺伝的に蓄積されている部位で
肺炎球菌はこういう性質があるから
身体に入ってきたら、これをやっつけるにはこうしなさい
というような情報が入っている部位です。
(この小脳のことは私の今までの経験からの推測です)
ある種の食べ物にハンディが出来て、
しかもある種の細菌やウイルスに弱くなるのです。
そこで、他の人でも小脳の
この部位に24度の反応がないか調べると、
かなりの人で反応するのです。
そういう人に聞いて見ると、
なるほど納得という過去の嫌な記憶があるのです。
24度を37度に治す漢方薬を投与するとどうなるか、
早速飲んでもらいました。
即座に24度から37度になります。
そして遠い過去のいやな記憶が、
しかたがなかったな、やむを得ないことだったな
という感情に転換されているのです。
強烈に意識されていたことが薄れていくという感じです、と。
遠い過去のいやな記憶、
それが小脳に蓄積されていて、脳をフリーズさせている。
解凍しないといけない時があるのです。
その方が自分にとっても
自由に生きられるきっかけになるのです。
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