医師・豊岡憲治さんの嘘のようなホントウの話

第432回
運び屋

モノを運ぶのを運び屋、
麻薬など運ぶのも運び屋と言うらしいですが、
これはちょっと違う意味です。

病気の原因となる細菌やウイルス、
カビやケジラミ、疥癬虫などを運ぶ人です。
こういう運び屋は自分で運んでいるということを
知らずに運んでいる人の方が多いようです。
また、どのようなものを運んでいるかも
自分で知らずに運んでいる人が多いのです。
クラミジアの仲間や淋菌、
あるいは梅毒などのポピュラーなものから
様々なものまであります。

症状がでるほど大量に運ぶ人は、
自分でも運んでいるな!と気づき、
それなりに治療したりしていますが、
運ぶ量が少ないと症状がでないで、
潜伏感染の状態で運ぶ人もいます。
治療しないと決して治らず、
そのままどこかに行ってしまった、
運ぶ荷物は途中で消えたとホッとしている人もいるはずです。
運ぶものが途中で消えているように見えるだけで、
実は身体の中でネットワークをせっせと作っていて、
時間(数ヶ月から数年あるいは数十年)をかけて
骨盤から肝臓、すい臓、心臓、腎臓、果ては脳までも
ネットワークが広がっていくのです。
気がつくと脳の働きがおかしい、物忘れする、
惚けたとか、鬱病だとか、
統合失調症だとかいう場合もあります。
腰が痛い、膝が痛い、変形しているとか、
様々な症状に変化していくこともあります。

こんなことにまでも
数年前或いは十数年、数十年前に運んでいたものが
悪さしてたのか!なんて気づく人は稀です。
一度でもセックスをすると
運び屋になっているということに気づく人も稀でしょう。
口の中でも細菌やウイルスは運ぶ事ができるので、
これだと安心だと妙に納得したり
誤解したりしている人もいるようです。

子供が作れる年齢だと、
自分が運び屋で数多くの細菌やウイルスを運んで
仕舞い込んでいるというのに気づかない人もいます。
もともと症状がないのですから、
自分の中にそういうものすらあるなんて思いもしないし、
ましてや相手がそういうように仕舞い込んであるなんて
夢にも考えないでしょう。
それが胎児に移っていくなんて
更に考えもしないことのようです。
赤ちゃんの様々な病気の原因は、
そういう細菌やウイルスの
思いもしないような働きによって成り立っていることを
考える事も思いつかないでしょう。

こういう事は二千年以上も前にもあったことのようで、
漢方の古典の中の金匱要略にも書かれています。
その中の婦人妊娠病脈證并治第二十に
治療法なども書かれているのです。
その最初に書かれているのが、
妙に咽が渇く、口が渇くなどして食欲がない時は妊娠だよ!と。
そして吐き気があったり、風邪のようで、風邪でもない、
どうも体調が変だという時に桂枝湯を服用しなさい、
とあります。

桂枝湯というのは、
妊娠している時のつわりにも効く人がいるし、
風邪にも効くし、食中毒にも効くし、
頭痛にも腰痛にも様々な症状にも効きます。
もちろん胎児の治療にもなります。
桂枝湯がいいのかな?と迷うことがあるようで、
こういう時もオーリングテストして薬を合わせると、
迷う事なんてないのです。
即座に桂枝湯が効くかどうかわかるのですから。

その他に妊娠した時の様々な症状を治療する漢方薬が
書かれてあります。
胎児の治療にもなるのですから、
昔も今も運び屋は永遠不滅なんでしょう。
あなたは運び屋してない?ですか。
無症状でも治療しないと胎児が困ります。


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2006年11月3日(金)

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