第420回
雷沢帰妹
糖尿病があり、便秘や不眠、
ある種の匂いやビックリすると脈が早くなり、
胸が痛くなるという人がいました。
腰痛もあり、
歩けなくなって入院したこともあるというのです。
糖尿病があるというのは、
寝室で左側から電磁波を浴びている可能性があります。
何故なら、身体の左側にすい臓があり、
電磁波を浴び、抵抗力が低下して
細菌やウイルスに感染し、糖尿病になることがあるのです。
この人も診てみると、左半身に強く電磁波を浴びていました。
動悸や不眠、便秘も
左側の身体の不調のための可能性があるのです。
ビックリしやすいことなどから、
視床の背内側核の異常があり、
不眠はくも膜の睡眠物質の分泌が
減少した結果の可能性があります。
それらの異常を治す漢方薬は
半夏厚朴湯、黄今湯、酸棗仁湯です。
それと便秘には麻子仁丸を処方しました。
1日分です。
こういう症状はなかなかすっきりととれないようで、
あちこちの病院に行っているものです。
でもイマイチさっぱりと良くならないという状態です。
この時、易の卦は雷沢帰妹です。
あっちがいいと言えば行って見る、
こっちが良いと言えば行って見る、
しかし、どこかピンとこない、治らない状態です。
河村真光著易経実践の雷沢帰妹の解説では、
思い通りにいはゆかない、機が熟していない。
事の始まりに無理がある。
強行すれば悔いが残る、と。
翌日来て、腰痛がまだある。
なんとなく体調が良くなったという。
今度は、すい臓、小腸、副腎、赤核などを正常にするように、
腰痛も治すようにということで、
柴胡桂枝湯、桂枝茯苓丸、桂枝芍薬知母湯、麻子仁丸を
処方しました。
1日分です。
最初の日から2日目なのですが、
易の卦は離為火になっていました。
易経実践の解説では、新たな段階に踏み出す・・・、と。
3日目、すい臓もかなり良くなっています。
小腸の異常を改善する目的で、
桂枝人参湯、柴胡桂枝湯、桃核承気湯を1日分投与しました。
この日、易の卦は山天大畜になっていました。
4日目、小腸の働きもよくなり、
副腎や赤核の働きも良くなり、金属の蓄積もなくなりました。
今度は脳の尾状核の働きが良くないのです。
これは内蔵などの動きをコントロールする神経の
中継核になりますので、
大腸の動きにも関係し、便秘の原因にもなるのです。
これには、半夏厚朴湯、黄今湯、大柴胡湯です。
これを3週間分投与しました。
4日目の易の卦も山天大畜です。
1ヶ月後に次のようなお便りが来ました。
お陰様で睡眠剤も下剤も服用せず、良く眠り、
一日置きに便通もあります。
先生の言われましたように、
寝室のテレビ、電話、時計、ラジオその他必要でないものは
全部捨て、寝室には何もなく、
その他できるだけ電磁波を避けるようにしました。
朝は気分良く目覚め、
起き上がる時あんなに痛かった腰の痛みもなく
すーっと起きることができ、
今までの辛さがなんだったのか、夢のようです、と。
理由を付けないで、スパッと寝室のものを撤去する心意気が、
身体も易の卦も良いほうに向かわせるのです。
|