医師・豊岡憲治さんの嘘のようなホントウの話

第407回
雷火豊

日本経済新聞の私の履歴書は毎日読む記事の一つです。
8月は遠州茶道宗家の小堀宗慶氏の記事でした。
その第10回目の連載の記事中の写真があります。

昭和19年の正月、仙台に行く前の時に撮った写真です。
その時氏の易の卦は沢水困なのです。
河村真光著の易経実践の解説では、困窮する、
だがどこにも逃れる道はない、
苦しい時は、何をしてもますます苦しくなる、
・・・・時を待つしかない、と。
この10回目と11回目の記事を読むと
沢水困の実際的な状況がよくわかります。
易の卦で沢水困がでたら、こういう状況が起こっているんだ、
あるいは起こるんだということです。

第12回の記事にでている写真の氏は、易の卦では水雷屯です。
易経実践の解説では、草創期の悩み、生みの苦しみに直面する、
無から有を生み出すには絶大なエネルギーがいる、
意欲だけでは乗り切れない、だが決してあきらめてはならない、
ただし軽率な前進は危険である、と。
中国の戦地へ派遣され、
終戦とともにシベリアでの過酷な生活が待っていたのです。
12回以降は読んでいて胸がつまるような、
その内容に引き込まれるような記事です。
これが水雷屯が予見していた内容だったのか、と。

苦難の4年間の後日本に帰国して遠州流茶道の襲名の写真が
第27回目の記事に載っています。
その時氏の易の卦は火風鼎です。
易経実践の解説では、能力を発揮する時がきた、
才能は何かに触発されて初めて活きる、・・・、と。
この記事もまさしく火風鼎の卦をみごとに表現しています。
鼎は多いに伸び栄えるともあります。

第28回の記事に結婚式の写真がでています。
その時の氏の易の卦は雷火豊です。
易経実践の解説では、思いのままに事が運ぶ、
慎重に対応すれば、ますます盛大となる・・・・、と。
遠州流茶道のますますの発展が約束されたような易の卦です。

雷火豊の易の卦の符号は
上から陰、陰、陽、陽、陰、陽とならんでいます。
陰とは一本棒が横になったもの、
陽とは棒が二本横に並んだものです。
これがどうしてそういう意味になるのか、
それを考え出した人がいるというのが不思議です。
そして、その並びに意味がある、
その意味が本当にその人の今の状況、
これから起こってくる状況を的確に言い当てているというのは、
本当に不思議というか。
いったいどういう人が考えたのかなといつも想像すると
ワクワクしてきます。
霊感というか、物事を透徹した目で見れる人が
直感で数日にして作り上げたのかな?と。
8×8=64で人は受精して63歳で終わる、
その経過を示しているともとれる。
何故なら人は死ぬとき、水火既済か火水未済でなくなるからです。

8月の日経新聞を図書室や図書館に行き読んでみたらどうですか。
これが沢水困、これが水雷屯、これが火風鼎、
こういうのが雷火豊だよ、と。
でも、自分が今、どの易の卦かはどうして知るのかな
と思うでしょう。
易の卦はそれを見立てる人で違いがでるのです。
東京の相談会では少しそういうことも見るのです。


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2006年9月6日(水)

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