医師・豊岡憲治さんの嘘のようなホントウの話

第392回
賦形剤で薬の効きが違ってきます!

漢方薬だけでなく、
薬は一般に無害の混ぜ物で量を調節しやすいようにしてあります。
それが賦形剤です。
そして無害と言われているので、
問題にする人はほとんどいないのです。
ですから、薬の有効性に賦形剤が関与しているなんて
思いもしないでしょう。

先発メーカーは色々な実験をして薬として発売し、
そしてある期間独占的に販売しています。
その期間が過ぎると後発メーカーが同じ成分の薬を販売しますが、
その時賦形剤が微妙に違ったりします。
薬の成分そのものは同じでも、
賦形剤が違うために人体に作用する際に、
効いたり効かなかったりすることが起こるのです。
賦形剤がその人に合わないものを使用していると、
薬が有効に作用しないのです。
西洋薬でももちろんそういうことは起こり、
後発だと効きが悪いということも起こります。
また、後発の方がいい場合もあると思います。

私がよく使用する漢方薬でも
そういうことはよく起こっているのです。
漢方薬メーカーにより賦形剤が微妙に違いますので、
あるメーカーの同じ製品は効くが、
違うメーカーの同じ製品は効きが悪いか、効かない感じがする
という訴えがあります。
そして調べてみると、
賦形剤の違いで効き方に差がでているのです。
賦形剤の成分が全く会わない人は
顆粒状あるいは粉状の漢方薬が全く効かない人もいます。
どのメーカーの漢方薬も効かないので、
私には漢方薬が合わないのだと
勘違いをしている人もいると思います。
こういう人は昔ながらの煮出して飲む漢方薬なら
効くこともあります。
もちろん、その人にピッタリ合う処方でないと
いくら煮出して飲む漢方薬でもききません。
むしろピッタリ合う薬を処方する方が難しいのです・・・。

漢方薬は長〜く飲まないと効かないなんていう迷信があります。
私はすぐ効くのが漢方で、
効かないのは、処方が間違いだと思っています。
昔ながらの診断の仕方をしていると
当たり外れが多く数打ちゃあたる式の診断
(診断方法が難しいので、
 なかなかそれを習得するのが難しいのです)
になってしまうのです。
昔ながらの診断方法では落第生の私が言っていることですから、
あまり信用できないかもしれません。

話が横道にそれましたが、
顆粒状などの漢方薬を服用する時は少しめんどうでも、
ぬるま湯か少し熱めのお湯40〜50ccぐらいに溶かしてかき混ぜ、
上澄みだけ飲むようにしたら効果があると思います。
1回に2種類の薬を飲むのなら
一緒にしてかき混ぜ、上澄みだけ飲むことです。
下に沈んだものは賦形剤なのですから、飲まない方がいいのです。
もちろん賦形剤が合う人はそのまま服用してもかまいません。
色々な漢方薬を服用したけど、
イマイチだなと思う人はこうしてみるといいです。


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2006年8月2日(水)

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