第362回
勇気ある撤退
ある癌の患者さんが来ました。
そして、調べて見ると、
全身に強く電磁波を浴びていたのです。
そういう状態を続けていくと
長くは生きられない人が多いのです。
もちろん癌の患者で電磁波を浴びていても
長く生きている人もいることでしょう。
そういう人はあまりお目にかかったことがないので
なんとも言えないのですが・・・。
話を聞いてみると、オール電化住宅なのだそうです。
暖房は蓄熱式の暖房機が各部屋にあり、
電磁調理器があるというのです。
う〜んとうなってしまいました。
以前にもオール電化住宅に住んでいて、
同じような蓄熱式の暖房機が寝室にあり、
その人は左側から電磁波を強く浴びていました。
左側から電磁波を浴びると、左半身の病気になります。
そして膵臓は左側にあり、膵臓に病気が起きてきます。
糖尿病などになっていくのです。
治療してもなかなか良くならずに、
暖房機をなんとかできないか、
ということは撤去できないかと話したのですが、
そういうことは出来ないし、
そういう理解も出来ないようでした。
それに各部屋に蓄熱式暖房機があるので、逃げ場がないのです。
どこにも安住の場がないのです。
その人はとうとう糖尿病で入院してしまいました。
そういうことがあったので、これは難しいなと考えました。
でも、この人は是非家を見にきて欲しいと訴えました。
駄目な所は改善するから、どうしても来て欲しい、と。
見に行っても、あれこれ注文つけても
やれない所にいくのであれば行っても無駄足を踏むだけです。
むなしい思いをして帰ってくるのは、いやなものです。
私だったら、どんなことしても生きてればどうにかなる、
と思ってやろうとするのですが、
ま、その当りの考え方は人それぞれで、
あれこれと理由はつけられ、やらないことの方が多いのです。
その熱意に押されて、出かける事にしました。
飛行機に乗って、タクシーに乗って、
あちこち迷って、たどり着きました。
なるほど、オール電化住宅です。
各部屋に蓄熱式暖房機、電磁調理器、
部屋はよく片づき、綺麗にしてました。
早速仕事です。
まず、寝室に行って見ました。
寝室はすでに蓄熱式暖房機が取り外されていました。
寝ている場所で電磁波を浴びていないか、調べました。
寝ている場所の押し入れから電磁波が来ている反応があったので、
その中を調べて、
その原因となるものを撤去するように話しました。
金属製のものなどです。
蓄熱式暖房機がもし今でもあったなら
寝室全体が電磁波をあびていただろうと予想できました。
一応寝ている場所は安心できる状態になったので、
ホッとしました。
後は全部の部屋を見ました。
やはり、蓄熱式暖房機はよくないのです。
で、これをすべて撤去してほしいとなかなか言えませんでした。
いいのか、悪いのかを教えてと迫られて、
そりゃ悪いですよ、と。
うんうんとうなづいていました。
居間にも蓄熱式暖房機が二つありました。
これも、いいのか、悪いのか、と。
悪いです、と。
電磁調理器はどうですか? 悪いです。
オール電化住宅にしてかなりお金がかかっているのですから、
これから撤去の費用とその他の暖房に切り替える費用を考えると、
こんなことしていいのかな? と私は考え込んでしまいました。
でもよくないことは良くないのです。
で、帰り道、できるかな? どうするのかな、
と悩んでしまいました。
で、一ヶ月ぐらいしたら、
再度どうしてもまた見に来て欲しい、と言われました。
で、でかけました。
そうすると、オール電化が
普通のガスレンジとストーブの家に変身していました。
すごいな!こんな人も世の中にいるんだと頭が下がる思いでした。
で、今も元気です。
先日の日経新聞の5月1日付けに
オール電化世帯150万件突破という記事がありました。
150万世帯の人が逃げ場のない家に住んでいるのです。
その中には電磁波に強い人ばかりでないはずです。
少なく見積もっても150万人の病人の予備軍の誕生です。
これっておどしかな・・・。
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