第200回
鬱、統合失調症は脳のどこに問題があるか
今までは統合失調症の人を治療していても、
純粋にというか、
どことどこが問題なら統合失調症になるのか、
よくわからなかったのです。
ということは、統合失調症も、うつ病も合併していて、
その他にも問題になるところがあったりして、
整理しきれない所があったのです。
でも、治療を継続していくうちに、
次第次第に他の症状がとれてきて、
しかも脳も治ってくることで、
それでも統合失調症に伴う症状が残っている人がいて、
脳のここに問題があると統合失調症が起る、
ということが、だいたい特定できるようになったのです。
それは、まず、
1,側坐核の異常。
2,扁桃体の上3分の1の異常。
3,尾状核の異常。
4,被殻の異常。
5,淡蒼球の異常。
6,後頭葉の視床の外側膝状体のコントロールする部分の異常
(幻覚がある時)。
7,島の異常(幻聴がある時)。
この7つの部位の異常のある所には、
ウイルスの感染がありますので、
これを治療してしまうことによって
症状は非常によくなっていくのです。
うつ病の場合は、
1,扁桃体の下3分の1の異常。
2,帯状回の異常。
3,島の異常。
4,後頭葉下面の視床の前腹側核がコントロールする部分の異常。
だいたいこの4つの異常が主役をなしているようなのです。
これに暴力的になる時には、
手綱核の異常を伴うとか、
その他の視床にも異常を起しているとか、ありますが、
まずは、上記の部位の異常を最初に治療することで、
良い結果が期待できると思います。
潜在的に鬱病と統合失調症と合併していたり、
病気と言われるまでもいかない人が本当に多いのです。
漢方薬も自由自在にあれこれと
考えにとらわれることなく使えるようにしておくことが大切です。
治療することで、今よりも症状はよくなるはずです。
そして、治療により治った時の状態がその人本来の姿なのです。
病気の時はある種のウイルスや細菌に
取りつかれている状態なのですから、本当の姿ではないのです。
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