医師・豊岡憲治さんの嘘のようなホントウの話

第90回
右肩が凝って、痛みがあるのです

50歳の人ですが、
3ヶ月前から右肩が痛く、夜は激痛で目覚めるというのです。
治療しているのですがよくならないというのです。
この人は20年前から冬は電気敷布を使用し、
昨年の冬は電気毛布を使っていたということです。
寝室には時計、テレビ、針金のハンガーなどがありました。
もちろん、右側に強く電磁波を浴びていたので、
右肩が痛くなって夜激痛で眠れないのです。
寝室を片付けるように言いました。
うまく片付けると、今晩から痛みが軽くなると話しました。

漢方薬は、生薬を一つ一つオーリングテストして合わせてみると、
茯苓、白朮、それに艾葉、川きゅう、黄耆と膠飴の入った処方が
効果があるようです。
茯苓、白朮の入った処方でオーリングテストして効果的なものは、
五苓散でした。
それと艾葉と川きゅうの入った処方では、きゅうききょうがい湯、
黄耆と膠飴の入った処方は黄耆建中湯でした。
それらを一週間投与しました。

一週間後に来院し、夜間の激痛はなくなったといいます。
そして今回もまた
生薬を一つずつオーリングテストして合せました。
その結果柴胡桂枝湯と桂枝茯苓丸、桂枝加朮附湯が
効果があるとでました。
一週間後に来院し、痛みは全くなくなったし、
自由に腕も動かせると言っていました。

オーリングテストして
その人に合った生薬を一つずつ選び出していくと、
今から2000年以上前の漢方の原典である
傷寒論や金匱要略にでている処方が出てくるのです。
効果的な生薬の組み合せが一つの処方として出てくる時、
中国というのは、なんとまあ、すごい人達がいたことか、
そして、現在もいることかと思います。
それと同時にオーリングテストのすごさを実感します。
これを発明した大村恵昭先生もまたすごい人です。
漢方というのは、オーダーメイド医療ですよ。


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