医師・豊岡憲治さんの嘘のようなホントウの話

第55回
これは親孝行ですか、親不孝ですか

七十一歳の女性ですが、
右肩が痛くて、特に夜中に痛くて目覚めます。
痛みは化膿連鎖球菌やヘルペスウイルス、非定型抗酸菌、
破傷風が主たる原因ですから、
破傷風には桂枝茯苓丸、化膿連鎖球菌、
ブドウ球菌には柴胡桂枝湯、
ヘルペスウイルスや非定型抗酸菌には桂枝芍薬知母湯を投与して
経過をみるのですが、痛みが取れないのです。

電磁波を痛む肩に浴びていて、思うように薬が効かないのです。
薬を変えても効果が長く続かないので、寝室を見にでかけました。
言われたように色々な対策をしていましたが、
寝る時天井の蛍光灯を消すのに、リモコンを使っていたのです。
それを右肩の所に置いていた為に、
夜中に痛みがでていて、治らなかったのです。

このリモコンはどうしたのですかと聞きました。
東京にいる息子が母親を思い、
お母さんが冬、布団の中に入ったままで消灯できるようにと
リモコンをつけてくれたというのです。
肩の痛みの原因はリモコンを止めたらすぐによくなりました。

また、肺ガンで治療していて、下肢に転移して、
激痛がある患者さんの家にもいったことがありました。
マッサージ器やコードレスの電話、電気毛布などがあり、
これらが強い電磁波を浴びせていました。
これらは誰が買ったのですかと聞いたら、
東京の娘が全部送ってくれたというのです。
寒いだろうと電気毛布、
疲れて肩をもんであげられないからマッサージ器、
夜電話がかかると寒いだろうと
枕元にもってこられるコードレス電話、
この為に病人になってしまっているとは、
本人も子供たちもまったく知らないでしょう。

親孝行していると思って、親に電化製品を買ってやったり、
アンテナの役目をする人形や抹茶茶椀、花瓶、
孫の写真の入った額を送ったり、
オール電化住宅を作ってやるのは、まったく逆のことをしている。
現代の親孝行は家のものを出来るだけ捨てる、
広々として家を使うようにしてやること、
寝室には何もないようにしてやることです。
年よりの脳には電磁波は悪影響を与えることが多いし、
一夜にしてびっくりするほど変化することがあります。


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