| 第984回シェフを替えて集客成功か、ド ラ シテ
 30年以上の歴史を誇る西麻布の「ビストロ ド ラ シテ」。数多くの有名シェフを輩出したことで知られております。
 「オー ミラドー」の勝又シェフをはじめ、
 現オーナーのマダムが担当している姉妹店
 「オー シザーブル」を含めると、
 「アラジン」の川崎シェフ、
 「ブルギニオン」の菊地シェフなど有名シェフの数々。
 しかしここ数年、
 あまり注目を浴びず集客に苦労していたようですが、
 一昨年末、若いシェフに交替してから、活気を取り戻しました。
 コース主体から夜はアラカルト中心に価格を押さえ、ワインも流行のロワールや南仏のビオワインが主体です。
 以前は古めの高いグランヴァンがウリでしたから、
 トータルではかなり客単価が下がったかもしれません。
 相変わらず狭いホールに黄ばんだ壁など内装は変わりませんが、
 料理はビストロ料理1本。
 前菜はブーダンノワール、
 ブーダンブランや田舎風パテなどが2千円以内。
 特にこの店のブーダンブランは必食です。
 バニラ風味のフォアグラテリーヌは、
 2人前(4800円)からで量が多いのが難点ですが、
 話のタネに1回はいいでしょう。
 メインでお勧めは「テット・ド・コション」。豚の頭料理ですが、添えられたラヴィゴットソースとの相性も抜群。
 馬肉のタルタルが肉の旨みを感じず期待はずれでしたが、
 鴨のコンフィ、白金豚のすね肉など、
 和牛リブロース(3900円)を除いて3千円以内なので、
 格安だとは思いませんが、
 そこらの店よりかなり満足感をもって店を後にする事が出来ます。
 再訪して他の料理も制覇してみたくなる店でした。
 ワインは今をときめくワインバイヤー・合田女史との関係なのか、ビオワインを全面に出しています。
 彼女のいつのまにか
 「ビオワインでなければワインに在らず」の
 営業姿勢の転換に疑問の友里としましては、
 選択肢が少ないのが残念。
 体に良いという前に、
 合田女史の商売によいワインではないかと勘ぐってしまいます。
 <結論>いわゆるビストロ料理ですが、手をかけてきっちり造っています。
 喫煙可なのがいただけませんが、
 ランチは特にお得感がでていてお勧めです。
 近くに行ったらぜひ訪れたい店の一つです。
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