| 第972回この店を薦めては資質が疑われるよ 浅妻さん、
 鮨 とよなが 1
 料理人に取り入って次々本を出してしまうフードライター・浅妻千映子さん。
 「アロマフレスカ」の原田シェフ、「あら輝」の荒木氏、
 「モンサンクレール」の辻口氏と、
 人気がでて繁盛しそうな料理人の自己顕示欲の強さを利用して、
 共著での店宣伝本出版。
 パラサイト・ライターと言われる所以でありますが、
 これほど料理人に擦り寄って自分の生業に利用してしまうと、
 第三者的に、
 読者のために冷静に店を評価するのは不可能というものです。
 料理人に対する悪影響もあります。
 有名ホテルで開かれた、荒木氏の出版記念パーティは、
 数万円という会費制の割にかなりCPが悪かったと
 今でも語り草であります。
 築地を肩で風切るように歩く彼らの、
 若き慢心、勘違いを助長していることに
 彼女は気づかないのでしょうか。
 気づかない確信犯か、
 それとも知っていて読者への背信行為を感じながらの所業なのか。
 そのパラサイト・ライター浅妻さんが、料理店宣伝誌「東京情緒食堂」の企画物、
 「食通に選ばれし気鋭の新店」で昨年第6位にランクした鮨屋が
 この「鮨 とよなが」です。
 この企画ものを読んで、私は彼女が「食通」だと初めて知りました。
 広尾「羽澤ガーデン」の料理長が渋谷に独立、
 住所や連絡先は非公開ですが、
 店内などの写真が掲載され取材を受けているのですから
 矛盾しています。
 要は「出し惜しみ作戦」。
 データを出さないので、何か「すごい店」だと読者に思わせ
 飢餓感を与え、人気、集客に結びつける戦略です。
 店の雰囲気が変わるから
 常連客のためにデータを公開しないというならば、
 掲載自体を拒否するべきです。
 百歩譲って浅妻さんの頼みを断れなかったとしても、
 店名を隠すか、出身店を伏せるべきでしょう。
 電話番号問い合わせでは確認できませんでしたが、
 私は出身店である「羽澤ガーデン」に問い合わせて、
 あっさり店の電話番号を知ることができました。
 <明日につづく> |