| 第915回高すぎるがこれがスッポン料理、さくま 2
 料亭スタイルですから、女性がほとんど付きっ切りで対応してくれます。
 料亭サービスに弱い来栖けい氏ではありませんが、
 同じく高価なスッポンならば、
 「大市」より「さくま」の方がポイントは高い。
 しかも料理がスッポンだけではなく色々バラエティに富んでいました。
 鱧や小芋の付き出しに始まり、酒で割ったので臭みのない血、
 立派な胡瓜や王子生姜、トウモロコシなど
 野菜の補給も場合によっては出来るようです。
 しかし、高額スッポンを食べに来て、
 生姜や胡瓜、とうもろこしを出されて喜ぶな、
 といったお叱りを受けるかもしれません。
 肝心のまる鍋は、「大市」より醤油が控え目ですがスッポンの滋味をより感じます。
 つまり、醤油の助けを借りなくても、
 味がでる質ということでしょう。
 横のテーブルで女性がエンペラ、肝、肉と
 3回に分けて取り分けてくれたのも嬉しいサービスです。
 生姜の香りも強いですが、私は東京のこの店のほうが
 はるかにスッポンの味わいを感じさせてくれると思いました。
 「大市」と違って、
 醤油に頼らないスッポンの味の濃さを楽しませてくれるでしょう。
 ビールや日本酒も弾んでかなりの時間が楽しめて、(大市はあっという間に終わります)
 支払額はかるく3万円を突破するのは仕方ないでしょうか。
 <結論>「美味しんぼ」が究極のスッポン料理として取り上げた
 本家「大市」よりスッポンの味、滋味を感じます。
 かなりの支払い額を覚悟しなければなりませんが、
 この建屋、この雰囲気、そしてこの味では仕方ないか。
 和装の女性スタッフから香水の匂いを感じたのは残念です。
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