| 第754回価格通りの食後感で特徴がない、かんだ 2
 
 最初に出た牡蠣の餅粉揚げはザラザラ感だけで旨みを感じません。そして要である出汁のレベルにも不満。
 茶碗蒸しもそうでしたが、
 お椀のタネは良かったが出汁が余韻もなくもの足りないのです。
 鯛を期待した造りでしたが、出てきたのはヒラメの昆布〆。厚めでそれなりにはおいしかった。
 次に握り鮨として穴子がでてきましたが、
 この構成は関西系によくあるものです。
 質はそこら街場の鮨屋より上でした。
 鰆がもう旬なのか、
 火が入りすぎで塩も足りず旨みを感じませんでしたが、
 突合せの海老芋やアンポ柿の揚げ物のポーションが大きく、
 〆の鱧玉子とじ丼は甘めで菓子まで入れて全8皿と、
 そんなに皿数は多くはありませんがお腹は充分一杯となります。
 大食漢の客が多いのでしょうか、
 ご飯物の前に肉を追加するか聞かれました。
 牛と鴨があるようですが、
 これまた和食では一般的な食材で食指を動かされません。
 ワインはノンヴィンシャンパーニュが8千円と兄弟弟子の「龍吟」ほどではありませんが安め。
 写真入のリストは種類が少ないですが、
 和食屋でワインを頼む初心者の客にはわかりやすいでしょう。
 結構皿出しが遅くて料理の間隔があいて2時間余り。
 安いワインを頼んで一人1万5千円を超えました。
 <結論>前評判の割には、食後感が「あさみ」、「そっ琢」など
 銀座のお勧めできない和食とそんなに変わらない普通のお店。
 食材の質、出汁と傑出したものを感じませんでしたが、
 予約が結構取りやすいのと量があるのが救いです。
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