自腹ゆえに本音、愛するがゆえに辛口。
友里征耶さんの美味求真

第746回
居酒屋としてはちと高すぎる、たらふくまんま 1

廉価なフグをチェーン展開している店名に似ていますが、
本店は博多でカテゴリー的には居酒屋に分類されており、
まったく関係がありません。
でも、なぜ博多の居酒屋が
わざわざ銀座の交詢ビルへ進出してきたのか、私には疑問です。

博多の店は、ネットで肉じゃが(1400円)が人気の、
客単価が7千円くらいの店と紹介されています。
コースでも7千円からとのこと。
しかし交詢ビルの分店は、
1万5千円、2万円の2コースが設定されています。
なんと3倍近い客単価アップで、
高級割烹、懐石料理並みの価格ですから驚きです。
麻布十番には提携店があり、
現在は店名が「とらくまもぐら」と変更されていますが、
客単価は1万円も行かない店のはずでした。
銀座出店というだけでこれほど高額になってしまったのか、
その疑問解明のため友里は敢えて飛び込みました。

カウンター席7名、テーブルは4人掛けが2卓の
最高15名ほどの小さなキャパ。
ランチ時は全席禁煙の看板が出ていたと記憶していますが、
ビルのパンフには禁煙可、
そしてカウンターには灰皿が用意されていて、正に居酒屋。
カウンター上に仕入れた鮮魚がびっしり並べているのは
炉端焼屋に近いでしょう。
とても客単価が2万円を超える店には見えません。
(現在昼の営業は見合わせているようです)

客層もオジサンが主体。
同伴カップルを含めて女性はほとんど見かけません。
焼酎や日本酒は1千円前後で普通なのですが、
ワインはむちゃくちゃ高い。
ヌーボーの時期に訪問したときは、
デュブッフという大量生産メーカーのものがボトルで9千円、
グラスで1200円でした。
実際は小売で3千円しないワインでしたからあまりにやり過ぎです。
また、普通レベルの赤白ワインも1万2千円でした。
この店ではワインを頼むことは避けるべきでしょう。

<明日につづく>


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2005年9月6日(火)

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