第600回
フーデックスをちょっと拝見
原稿を書くタイミングがずれているので、
このコラムが掲載される頃は
タイムリーな話題ではなくなっているでしょうが、
幕張で開催されていた
国際食品・飲料展フーデックス・ジャパンへ行ってきました。
知り合いから招待券を貰っての訪問、
酒屋さんなど小売業をはじめ食品メーカー、
流通、インポーターなどからも入場券は入手しやすいはずで、
まともに5千円を払って入場している人が何人いるのでしょうか。
しかし、新木場からのJRは満員、
かなりの乗客が降りて会場へ向かいましたし、
売れているようには思えませんでしたがダフ屋もでておりました。
食品、飲料業界というのは規模が大きいのですね。
携わっている人もかなりの人数だとあらためて思いました。
白トリュフや黒トリュフが末端で高くなるわけです。
入場者は大きく分けて2通り。
業界関係者かどうかは入場タグの色でわかるのですが、
プロっぽい人は年取った上司が若手を引き連れているようで、
中途半端な年の人をあまりみかけません。
もう一つは私を含めて素人、もしくは素人っぽく見える人。
若い男女やこれまた年を召された女性の方たちが、
試食や試飲に殺到しておりました。
一言多く言わせていただくと、
フード・レストランジャーナリストたちをもし見かけたら、
おそらく素人っぽく見えてしまうだろうと書きますと、
また彼らから怒られるでしょうか。
しかし会場は広い、広すぎです。
とても半日やそこらでは
すべてをじっくり見ることができないのです。
海外ブースでは、食材もありましたが酒類、
特にワインが目立ちました。
大抵のところは廉価、高価に関係なく色々飲ませてくれますが、
なかには安いものしか飲ませないせこいメーカーもありました。
試飲している人のなかには、
吐き器を使ってまで色々試している若い方もいましたが、
本当にどこまでわかっているのかなと疑問の場面も。
ワインメーカーのなかには、
日本での代理店を募集しているところもありましたが、
最終日に近い日でしたが、オファーがあったようには思えません。
出展の効果があったのでしょうか。
このような食のイヴェントで、素人がぜひ確認すべきところは、
いわゆる「業務用」の製品、半完成品の存在です。
居酒屋や廉価な和食屋用の半完成料理、
手間がかからない各種ソース、フォンなどスープストック、
サラダ用に刻んだ野菜、など現品のほかカタログもありますから、
飲食店はどこまで自分で手間をかけているのか
疑問を持つことになるでしょう。
有名な人気イタリアンでも、
業務用ドレッシングやトマトソースを缶毎購入しているのは
ひろく知られていることです。
私が思うに、水道展だ、見本市だ、
とこの手のイヴェントはお祭りみたいなもの。
よそも出店するからうちも出さなくては、
といった面もあるはずですから、そう真剣に回らなくて、
バンバン食べて吐き出さずにワインを飲んで
楽しんだ方がいいのではないかと思いました。
私的には、毎年4月頃三越でやる、イタリアンフェアの方が、
オチアイなどの出店もでて、場所も近く、スペースも狭いので
手ごろに楽しめると思います。
高島屋の和食の老舗展も、
出店で供される弁当や料理のクオリティが
本店と同じわけではないですが、素人向けにはいいですね。
しかし、こんなにこの業界関係者、
また興味のある人が多いとは思いませんでした。
飲食業界は永遠です。
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