自腹ゆえに本音、愛するがゆえに辛口。
友里征耶さんの美味求真

第465回
予想以上の支払額、料理屋 こだま 1

西麻布の交差点から10分ほど、
六本木通りを1本入ったバブリーなビルの2階にある
創作系の和食屋です。
この夏で2年を経過、
地下には銀座の有名鮨屋の暖簾分店「小笹寿し」、
1階は集客に苦労するイタリアン、
付近には隠れ家的な飲食店が点在していますが、
一際目立つその豪華な建屋は完全に街並みから浮いています。
一時の勢いがなくなっていますが、
「ジョージアン クラブ」と同じ通り、
人の流れは少なく、フリの客には期待できない地域です。

以前通り過ぎるたびに、
何の店なのか気になったのですが、
階段を上がった踊り場付近に、
仕入れの食材が入った箱が放置されていました。
恐らく業者がそのまま置いていったのでしょうが、
昔の「ダノイ」にも見られた光景、あまり感心しないことなので、
この店は気にかけておりませんでした。
ところが、最近結構話題なのか、
雑誌への露出が目立ってきました。
ここはぜひ取材を兼ねて行かなければならないと、
数か月かけて訪問を繰り返してのコメントです。

店内は10席のカウンターと小上がりが2つで計18名のキャパ。
余裕のある配置で清潔感もあります。
抑えた収容人数のせいか連日満席の人気店ですが、
この店の一番のウリは
料理よりも主人のイケメンなのかもしれません。
主人は料理教室の講師を引き受けるなど
女性にかなりの人気があるようです。

オープンから2年で、価格構成がかなり変わりました。
当初は1万円コースだけだったと聞いていましたが、
そのうち1万円、1万2千円、1万5千円と3コース制にし、
この7月にはついに1万5千円だけに絞るという
勝負にでてきたのです。
2年で5割の客単価上昇、
人気(イケメン)にかなり自信を持ったのでしょうが、
主人のその強気に驚きです。

<明日につづく>


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2004年11月4日(木)

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