第441回
オープンから心配、交詢ビル
私の原稿は2週間くらい前に入稿しますので、
タイムリーでないことをお詫び申し上げます。
この1日にオープンした交詢ビルへ、
初日夜、二日目昼と行ってきましたので、
第一報として気づいたことを幾つか述べたいと思います。
マスコミの露出が足りなかったのか、予想以上に客がいません。
週末の夜、土曜の昼というのに、
ビルのパーキングは空車状態でした。
バーニーズが銀座で
そんなに受け入れられるかの問題もありますが、
レストランフロアである4階、5階も厳しいものがあるようです。
店の玄関口には祝いの胡蝶蘭で一杯なのですが、
フロアを歩いている客より
その鉢数の方が多いのではないかと思われるほど
人通りがありません。
店前ではスタッフがパンフレットを配っています。
メニューを見ようと近づくと、「いらっしゃいませ」と
店内へ誘導しようという素振り。
初日の週末といえども、予約で満席になっていないのです。
普通オープン当初は、ご祝儀に駆けつける常連で一杯、
特に初日はコアな常連客が占有するとおもうのですが、この状況。
満席で入れなければ、なんとしても入店してみたい気持ちになり
人気を呼ぶわけですから、営業努力として
せめてオープン数日は、
無理にでも満席にしなければならないはずです。
交詢ビルの営業サイドは、見通しを誤ったようです。
そして各店の値付けの高さに驚きです。
観光客用なのでしょいうか、
コース制を主体にしているところが多く、
夜は1万円前後から、昼でも5千円前後からとなっております。
韓国家庭料理の「南漢亭」でも7500円からのディナー。
とんかつの「かつぜん」は12500円からです。
銀座のランチは激戦のはず。
4〜5千円ではビジネス客は入れないでしょう。
注目の「六覺燈」はメニューがありません。
知人が確認したところ、昼夜同じで、
途中で止める事も出来ますが
一通りコースを食べ終わると10500円になるとか。
大阪の店は7千円超のはずですから、
この高い地代で約4割値上げしたことになります。
そして四川料理の「趙楊」。
単品は昼だけで、夜はコースだけになるとか。
しかも、9千円、1万2千円、1万8千円、
2万5千円、3万2千円と福臨門並の値付けに驚きです。
街場のラーメン屋に近い店構えで、
コースでも5〜7千円くらいで出していた店ですから、
この店主の勘違いは桁外れです。
しかも特別料理として3週間前から予約のコースは、
8名以上が条件で、一人30万円。
食べたことのない希少な食材を使っているようですが、
一人30万ですよ。240万円以上の宴席になってしまいます。
新橋の前はたしか郊外にあったと聞いています。
新橋に来てCPが落ちたとの評判もありますが、
交詢ビルに入ってしまって、大変な店になってしまいました。
その他、「オストラル」も
かなり立派なウエーティングを備えるフレンチに変身しています。
14700円、18900円と
グランメゾン級のコース制も導入してきました。
オープン当初でこの客入りですから、
各店勝算があってこれほど強気の値付けにしてきたのでしょうか。
「パ マル」、「みかわ」、「家菜」などの
1年後の実態調査をしているとはとても思えません。
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