| 第407回隠れ家的な割にまとも、ラ プリムラ 1
 
 元麻布の住宅街の4軒しかない小さなマンションの地下にあります。
 実にわかりにくい。
 近傍には不振が続く「トレフ ミヤモト」や
 「サンジュリアン」があり方角の悪さを連想させます、
 といったら宮本氏たちに怒られますか。
 しかし、キャパを極端に抑えた営業が功を奏したのか、巷の評判は良いようです。
 ドアを開けると目の前がカウンターと
 その奥には半オープンな厨房です。
 そしてホールはかなりの余裕を持って
 4人掛けのテーブルがわずかに3卓しかありません。
 巷の芸能人、業界人が出没する「隠れ家レストラン」は
 ごちゃごちゃしている所が多いですが、
 ここは落ち着きという点では本当の隠れ家の雰囲気があります。
 料理は6500円の変則プリフィクスコースのみ。前菜がシェフのお任せになり、
 プリモが4種、セコンドが魚を入れて5種と
 小さい店なので仕方がないかもしれませんが、
 選択肢はあまりありません。
 パスタはタリオリーニやタリアテッレなど手打麺が多く、フリウリの郷土料理である「チャルソンズ」なるものが
 一番手に書かれてあります。
 セコンドも和牛や青首鴨、蝦夷鹿、フォアグラと
 この時期ありきたりの食材の他に、
 同じくフリウリの「グーラッシュ」なる郷土料理。
 食指を動かされるものがメニューからあまり伝わってこないため、
 私はフリウリの郷土料理の選択に追い込まれました。
 <明日に続く> |