| 第400回飽きられるのは早いかも、クロ ド ミャン 1
 
 大阪の新地で人気になったワインバーが、銀座へ進出してきた珍しいケースです。
 犬養裕美子氏が中心になって選出した、
 「Hanako」でのダイニング部門で
 堂々のグランプリ受賞を見て、私は訪問を決意しました。
 電通通りをちょっと入ったビルの2階ですが、間口の狭い入り口は道路に面した1階にありますからわかりにくい。
 狭い階段を上がっていくと、店奥でチャイムが鳴り、
 スタッフに来客をしらせています。
 カウンター8席、テーブル3卓に狭い半個室1つの店。思いっきり虚飾を廃したチープ感漂う内装はいかにも大阪的です。
 厨房も最低限のスペースと機材で合理的。
 「ナリサワ」の対極的な位置付けの店と言えるでしょう。
 オーナーが上京していないときは男性スタッフが料理を担当、ワインとホールを担当しているのは
 大阪から応援に来ているソムリエールでした。
 この手の店ではカウンター席が上席のはずですが、
 右手奥はバーナー近くで、
 熱や油の飛散のリスクがありますので避けた方がいいでしょう。
 カウンター上は、パンや取り皿が所狭しと並べられており、
 いかにも雑然。
 勿論クロスやランチョンマットも用意されておりません。
 ちょっと見には学生街の中華屋といったところでしょうか。
 メニューはボードに手書きです。料理のジャンルはフレンチでもなくイタリアンでもない
 「オリジナル」。
 前菜、パスタ、肉と20種以上が千円から2千円前後。
 最高値の肉料理でも3千円はいかず、
 しかも一皿が2人前に近いポーションですから、
 料理だけの予算ならば一人3千円で収まる計算となります。
 <明日に続く> |