第297回
簡易レポート サン パウ
オープンして間もない再開発ビルとしては、たとえ平日と言えども
客足の少なさが気になるのではないでしょうか。
「コレド 日本橋」は、
オフィスと店舗の複合施設として3月下旬にオープンしました。
私は平日の夜に訪れたのですが、当初の六本木ヒルズと違って、
すべての飲食店に行列ができていなかったのに驚きました。
イタリアン、韓国料理、ピッツァ屋のほか、
とんかつ屋、収容人員が少ないだろう鶏料理と天麩羅屋にしか
行列が出来ていないのです。
このビルには
早稲田の大学院が入ることも知れわたっていたのですが、
オープンして間近に、
客寄せの大きな武器であった「有名教授」の不祥事が発覚したのも
マイナス要因になったのかもしれません。
昨年から、早稲田には向かい風が吹き続けているようです。
その夜の目的は、スペインの2つ星、
女性シェフで有名な「サン パウ」の海外初出店への訪問です。
勿論、
女性シェフが私財を投げ打って日本へ上陸してきたのではなく、
海外有名店との提携に前向きな「グラナダ」という
多店舗展開しているイタリア系料理店の会社が
実際の経営に当たっております。
コレドのアネックスにあるこの「サン パウ」は本店に似た造り、
1階にガラス張りの綺麗な厨房を配し、
2階がホールといった凝った建屋にしておりました。
しかしお約束でしょう、
その日も勿論、女性シェフは不在です。
レシピ頼りに日本人スタッフが多勢動き回っておりました。
料理はコースで18000円。しかし現在(4/25)は
21000円となっており、料理の品数などは変わっていないはずで、
その変化がわかりません。
ミクロメニューといわれる一口料理が4皿、前菜が4皿
(しかし、ほとんどミクロメニューと同じくポーションが小さい)
そして、イベリコ豚が部位、調理法の違った2種からの選択となり、
やはり一口チーズとデザートで終わりです。
紅茶やコーヒーは別会計です。
肝心の味ですが、よくわかりません。
あまりに少量、多皿で
味わいを感じる前に食べ終わってしまいます。
豚肉にイチゴが添えてあり、
その独創性はわかりますが理解するには量がたりません。
辛さと甘さの両端を融合しようとしているのでしょうか、
ピリ辛とヨーグルトの2種のソースのイベリコ豚のモザイクなど
メニューをみただけでは想像がつきません。
少量多皿で長時間コース。
4時間かかるこのシステムでは
必然的にワインを飲みすぎるようでして、一人1本は当たり前。
訳のわからないスペインワインのなかでも、
ソムリエは2万円前後の高額ワインを薦めてきましたので、
結果は一人当たり3万5千円を軽く超えてしまいました。
コースを頼んだからいけなかったのか、
アラカルトにしたほうがよかったのか、
その答えを含めて詳細のレポートは、
次回の訪問後にさせていただきます。
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