第229回
ワインの諸々 その11
今のイタリアワインをブラインドでわかる人がいるのか
最近のイタリアワインは本当に難しい。
同じ造り手でも、次から次へと新しい銘柄が誕生し、
セパージュ(ぶどう品種)もフランスのもの、
たとえばカベルネ・ソーヴィニオン以外にも、
メルローだ、シャルドネだと植え始め、
しかもイタリア本来の品種との様々な混醸をしてきます。
1本のワインに、4つも5つも品種を使っているのもあります。
そして、DOCGやDOC。
原産地呼称のことですが、どんどん増え続けてきています。
毎年、いや極端に言うと毎日ワイン関係の本を読み込まないと
ついていけないのです。
それだけイタリアワインが世界に認められてきたのでしょうか。
私がワインに興味をもった頃は、
一部のイタリアワインを除いて
「フランスに追いつけ、追い越せ」でしたが、
ある面ではもうフランスワインを凌駕しているかもしれません。
私のワイン知識、特にイタリアワインは
日頃の不勉強と加齢による忘却でしょうか、
増えていないような気がするのですが、
勉強されている方、現役バリバリのソムリエでも、
飲んだだけでだいたいのセパージュやワイン名を当てるのは
難しいと考えます。
以前も書きましたが、ブラインドはある種、心理戦、先入観です。
トップソムリエがでるコンクールでの花形イヴェント、
ブラインドティスティングでも、
フランス物をイタリア物に間違える事は珍しくありません。
思い込みで、セパージュ自体を間違えることによりますが、
イタリアワインといえども
両国のセパージュが入り乱れて入っていたら、
そして、これほど種類が多くなってしまったら
地域を限定するか、セパージュを限定しなければ、
ブラインドでわかるはずがありません。
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