第113回
初訪問、ル ジャルダン デ サヴール
<事前情報>
1.南青山から昨年銀座へ移転したカウンターフレンチ
2.料理人はシェフ一人
3.料理の鉄人にも出演した、その方面ではシェフは有名人
4.ジビエ料理が得意らしい
<感想・その他>
立地
銀座は銀座でも、昭和通りの外側です。
東武ホテルの反対側の道を入った左側にあります。
最寄り駅は、「東銀座」でしょうか。
「銀座」駅からは10分以上かかる、わかりにくい場所です。
外観・内装
ライトな感じのドアを開けると、
1階はカウンターバーとなっています。
ウェーティングも兼ねているようですが、
あまり利用価値があるとは思えません。
スタッフ1名で、チーズとお酒だけの客も
受け付けているそうです。
急な階段を降りて行くと、8席のカウンターの奥に、
シェフ一人としてはかなり贅沢なスペースの厨房があります。
この店では、客よりもシェフのスペースが
一番優遇されているのでしょうか。
そして、主にワインサービスをするスタッフが1名。
計3名の店ですが、
同じ銀座のカウンターフレンチ「トゥ ソル」の
スナック然として店構えより小奇麗で女性受けするでしょう。
サービス
シェフ以外のスタッフは1名余分です。
皿出しはほとんどシェフがしますので、
ワインサービスは1名で充分です。
階上のバーは客がいそうもなく、
賃料と人件費を無駄にしていると感じます。
この手のカウンターフレンチで、
サービス料を10%取るのですから、ちょっと問題です。
無理してウェーティングを
造らなければならないテナントに入らず、スタッフを減らせば、
サービス料を客に転嫁する必要はないのと考えます。
料理
メインの肉料理の違いにより、
12000円と14000円のコースになります。
前菜2品、魚までは同じです。
この手の営業形態としては、非常に高い設定ではないでしょうか。
案の定、店は満席になっておりません。
蕎麦の実のリゾットは自信作なのか、とても満足。
その他フォアグラを使ったパテや魚料理も良かったですが、
肉は鴨、頬肉の煮込みともに凡庸に感じました。
特に食材の質に良さを感じません。
質は「トゥ ソル」の方が上と判断。
2種しかない肝心の肉料理での満足感を得られないで、
本当に「ジビエ」料理が得意といえるのか、
その時期に再訪しなければわかりませんが
ちょっと期待薄の印象を受けました。
ワイン
ノンヴィンのシャンパーニュがボトル8500円と高め。
ドンペリが2万円ですから仕入れの3倍以上でしょう。
しかし、スティルワインは、白、赤ともに結構安い。
小売の1.5〜2倍以内の設定です。
カリスマドメーヌの白ワインも小売の1.5倍していません。
絶対額は高いですけど。
ブルゴーニュよりもボルドーにより割安感があるようです。
会計は締めて、一人3万円。
ワインを一人当たり1本頼み、
そこそこの赤ワインを頼んでしまったからかもしれませんが、
あまりワインを飲まない人でも2万円はいきますから、
高いカウンターフレンチといえます。
シェフが元気の良い人で、しゃべり好きなところは
好き嫌いがわかれる所です。
<結論>
1.ワインを飲むと、カウンターなのに2万円半ばになる。
かなり高いフレンチ。
2.確認する必要はあるが、予想と違い、
肉料理より前菜、魚料理のほうが良かった。鴨はイマイチ。
3.シェフの個性にハマらない限り、CPは悪く感じるだろう。
一般客のリピートは難しいが、ジビエ好きは、
一度チャレンジしてみる必要があるかもしれない。
4.この陣容で、サービス料10%はいかがなものか。
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