| 第30回初訪問 ラトリエ ドゥ ジョエル ロブション
 <事前情報>1、あの引退したロブションが、
 今までと違ったコンセプトで出すカウンター形式のフレンチ。
 2、50人弱のキャパで、予約はできない。
 3、1000円以下の料理も各種ある
 4、土日は入店するのにかなり待たなければならない。
 <感想、他>立地条件
 森ビル内の店にうまいものなし、の条件にドンぴしゃり。
 六本木ヒルズのヒル サイドの2F。
 場所的には人の流れに近いところに位置しています。
 外観・内装まったくのダイニング系。一目でフランス人のロブションが
 店造りにほとんど関与していないことがわかります。
 店内も黒と赤の異様な配色。
 厨房スタッフもキャップこそかぶってはいませんが、
 黒いコックコートを着ています。
 もし、もしですよ、ロブションが厨房に立つ様な時は、
 同じように黒いコックコートを着るのでしょうか。
 マネージャーらしき人も、黒ずくめで
 普通のフレンチとは違いますね。
 料理確かに料理600円からあります。
 でも、小皿ということでポーションは
 アラカルトの1/3だそうで、一口で食べられる量です。
 昼でも何皿も頼まなければなりません。
 そのアラカルトですが、2000円から3600円まで。
 いっぱしの値段です。
 まともな他のフレンチと同じ価格にびっくり。
 カルボナーラを「ラトリエ風スパゲッティ」と称し、
 「ラトリエ風タルタルステーキ」なる
 ただのタルタルステーキが番を張っていますが、
 これでは、ロブションの昔を知っている人にはがっかりですね。
 そして、コースがあるのです。6000円で。
 アラカルトで頼んでも同じような価格になるので、
 コースの注文は多いようです。
 下ごしらえを奥の厨房でやってきて、ソテーしたり盛り付けをするのが黒いコックコートの面々。
 アルバイトと見間違うばかりの
 経験の浅そうな彼らが調理したものは、
 食材が小さいこともありますが、梅雨対策といいますか
 すべて中まできっちり火が通り過ぎている代物です。
 プロの技というものを見ることはできません。
 ロブションは名前貸しだけなのでしょう。
 カルボナーラやタルタルステーキを見るかぎり、
 レシピを作っているとも思えません。
 ワイングラスワインは高い。アリゴテ種で800円です。
 ブルゴーニュの無名の造り手の村名ワイン(シャルドネ種)で
 1500円ですから一般店より5割は高く値付けいます。
 ノンヴィンテージのシャンパーニュも8000円と
 カウンター店の割に高いので、
 ボトルを頼むのは避けた方がいいでしょう。
 サービスダイニング系のノリです。お好きでない方にはあいません。
 その他実際の経営はPR関係、イヴェント関係の会社と聞きました。
 ロブションの名はついていますが、
 ここは単なる巷に氾濫しているダイニングバーです。
 昼も夜も同じメニューしかないというのも、
 腕のある職人ではなく、
 マニュアルでしか造れない厨房スタッフですから、
 種類をこれ以上増やせないのでしょう。
 部門リーダーはいるかもしれませんが、
 「シェフ」というものは不在と見受けられます。
 予算は@8000円
 <結論>1、ここをロブション料理、
 フレンチと思って長時間並んで入店してはいけない。
 2、森ビルに入店している割高のダイニングバーと認識すべし。
 3、山本益博氏はロブションの名を出して
 かなり入れ込んで宣伝しているが、本心から賞賛すべき料理、
 店だと思っているならば
 彼のキャリアは根底から否定されてしまう。
 4、話の種に一回入ってみて次はリピートしない、
 というのがうまい利用法です。
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