"職住近接"で合理化を実践すべし 都心暮らしのすすめ
通勤エネルギーをへらす
サラリーマンにとって、勤務時間中はもちろん、拘束された時間である。拘束された時間をネコババして私用に供することもできないことはないし、現にそういうことを平気でやっている人もある。
しかし、立身出世を志している人や、現在従事している仕事に生きがいを感じている人はそんなことはやらない。むしろ、拘束された時間をいかに効率的に使うかに頭を使う。夢中になって仕事をやっていると、時間はあっという間にすぎてしまうから、勤務時間以外の時間に食い込んでしまうのが普通だし、私用の時間はその分だけ減ってしまう。
私用といっても、デートに行ったり、友達と飲んだりする時間だけのことではない。パソコンの勉強に行ったり、簿記学校にかよったり、読書をしたりするのも、私用のうちに入る。自分を磨くための、もしくはストレス解消のための時間は、人生に不可欠のものであり、そのための時間はどうしても確保しておく必要がある。むろん、仕事そのものが面白くなり、仕事をすることがストレス解消につながるようになれば、確保した時間は何の惜しみもなく仕事に使うことができる。しかし、その場合でも、「考える」時間というか「間をおく」時間が必要なことに変わりはない。そうした時間をつくろうと思えば、どうしても通勤時間に手をつけるよりほかなくなる。 |