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第99回
天津、桂林で外国人は不動産がまだ買える?

昨年7月に国務院から国14条
「不動産市場への外資進出とその管理についての規定に関する意見」
が出され、
それ以降外国人・外国法人が
直接中国の不動産に投資できなくなりました。

この意見書は、外国からの不動産を禁止する目的ではなく、
規制下に置こうと言う趣旨で、
中国内に「外商不動産投資企業」を設立すれば
不動産に投資できます。

但し、中国内に会社を設立しなければなりませんから、
当然今までよりは手続は面倒になりました。
政府としても、会社を設立するという手順を踏ませることで、
規制したいときには規制がしやすくなったと言えます。

この規制は、
外国からの投資が国内の不動産価格を押し上げているという
一部の批判を受けての措置だったようです。

しかしながら、こうした規制をかけても、
海外からの不動産投資は収まるどころか、急増しています。

人民元切り上げのスピードが加速し、
貿易黒字に起因する過剰流動性が
資産インフレを招くことを予想する投資家は、
当然不動産投資を狙ってくるわけです。

個人投資家という立場から見ると、
中国内に会社を作るのは面倒なのは事実で、
日本からの個人投資家の動きはぴったり止まってしまいました。

とは言うものの、
私は中国不動産投資はこれからも相当面白いと考えています。

この外国人規制は、一時的なもので、
あと1年もすれば解除されるという意見が圧倒的ですが、
現実問題として、北京・上海・広州では、
外国人が登記できないので、実質投資することができません。
(裏の方法はありますが)

しかし、不思議なことに、私が知っているだけでも、
天津・桂林では、
外国人名で不動産の登記がまだ可能なのです。

国務院から意見書が出ているのに、何で?と思うのは当然です。

私もそう思いますが、
上に挙げた3都市をきちんと規制さえすれば、
政策の目的はほぼ達成できるので、
あとは誤差の範囲だと多めに見ているのかもしれません。

この辺が、中国でよくわからないところですが、
抜け穴ともいえます。
抜け穴はチャンスともいえますよね。


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2007年7月27日(金)

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