人生を楽しみ、豊かにすごすために

第7回
「日本人が買いに入ったら売り時」(1)

この言葉は聴いたことがある方は多いと思いますが、
海外の華僑の間ではよく聞かれるジョークです。
たかがジョークとは言えど、馬鹿にされたものだと思いますが、
日本人は、あるマーケットが活況を呈し始めた頃は
ほとんど関心を示さないのに、
これ以上値上がりしそうも無いと思われるほど
相場が上がりきった最後の最後に、
やみくもに大挙して投資に参加してきて、
結局は相場が暴落し
ババを引く形で大損することが多かったことは事実なのですから、
ジョークのねたになっても仕方がないかもしれません。

1980年代後半に
アメリカ中の土地を日本人が全て買い占めるのではないかと
アメリカ人が真面目に心配したほどの勢いで盛り上がった
アメリカ不動産投資では、天下の三菱地所も、
ニューヨークのロックフェラーセンターを
2,000億円で買って1,200億円で売って
典型的日本人投資家の姿を暴露してしまいましたし、
バブルの際、右肩上がりの相場を信じて
プロのはずの機関投資家が
率先して高値を追いかけた日本株投資などの例を見ると
明らかでしょう。

では何故こうした間違い(災難?)が
繰り返し起こってしまうのでしょうか? 
一言で言ってしまえば、結局投資参加者が、
法人も個人も所詮は素人の
にわか投資家だったということなのでしょう。
プロの定義は、一流会社投資部門で働いているという意味ではなく、
明確な相場観と投資戦略の下、
ブームに浮かされず、
リスクリターンを冷静に判断して売り時を間違えない
高度な知識と経験を持った専門家のことなのです。

<つづく>


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2006年12月4日(月)

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